富裕層ほど暮らしは質素。元国税専門官が明かす「億万長者のお金の使い方」
東京ウォーカー(全国版)
「富裕層」と聞くとどんな人をイメージするだろうか。たくさんのお金を稼いでいて、暮らしぶりも派手――。多くの人がそんな想像をするかもしれない。しかし、かつて東京国税局の国税専門官として多くの億万長者の税務調査を行ってきた小林義崇さんは、「実際には大きく異なる」という。一般人も参考にできそうな、富裕層のお金の使い方というものを教えてもらった。

電話代すらも惜しむから、大きなお金が残る
私自身、国税専門官として相続税調査を担当する前は、お金持ちというのはそれこそたくさん稼いでいて、その分お金の使い方も派手だというイメージを持っていました。
しかし、実際に相続税調査をするなかで富裕層のお金の使い方を知るようになると、実はお金持ちほどそれほど派手なお金の使い方をしていないということが見えてきたのです。むしろ、当時新卒の公務員だった私よりも生活費が少ないのではないかと思うほど、質素な暮らしをしている人も多かった印象です。
ある富裕層の女性のことが特に強く記憶に残っています。その人は、相続税について相談したいと、当時の私の勤務先であった税務署にたびたび電話をしてきていたのですが、いつも名前と電話番号を告げると、「折り返し、電話をください」というのです。
最初に話を聞いたときにざっと計算しただけで、その人は夫から数億円単位の財産を相続していました。にもかかわらず、わずかな電話代を惜しんでいたというわけです。
ケチといえばそうかもしれません。しかし、そんなふうに小さな節約をきちんとしてきたからこそ、その人の夫は数億円もの財産を残せたと見ることもできるでしょう。

ただ「安い」という理由だけで飛びつかない
そのような、富裕層に特徴的で、かつ一般人にも参考になりそうなお金の使い方というものを紹介しましょう。それは、以下の4つです。
【富裕層のお金の使い方】
①投資や教育にはしっかりとお金を使う<br />②少々高額でも高品質のものを買って長く使う<br />③家族とお金の情報をシェアして過度な出費を防ぐ<br />④ギャンブルをしない
まず挙げるのは、「①投資や教育にはしっかりとお金を使う」というもの。富裕層の多くは、先の女性のように普段は質素倹約に努める一方で、ただむやみにケチというわけでもありません。使うべきだと判断した場面では、数百万円といったまとまったお金をためらわずに投じます。
その使うべき場面の代表格が、投資と教育です。不動産投資や証券投資にお金をかけることのほか、子どもや孫の教育のためにはぽんと大金を出します。お金の費用対効果というものに敏感であり、投資や教育にお金を投じることが、将来的に大きな効果を生むと考えているのでしょう。
ふたつ目は、「②少々高額でも高品質のものを買って長く使う」という特徴です。企業はさまざまな販売戦略で客をつかもうとします。紳士服店なら、「スラックスを1本買うと2本目無料」といったセールもあります。でも、その2本目は本当に必要なものでしょうか。必要でもないのに「1本あたりの値段が安くなるから」という理由だけで飛びついてしまうと、まさに無駄なものにお金を使ってしまうことになるのです。
あるいは、きちんと品質を吟味しないままで「安いから」と何かを買った結果、すぐに壊れてしまうなどして使えなくなり、また買い直さなければならないというのもよくあること。まさに、「安物買いの銭失い」です。
一方で、富裕層はお金を使う場面でとても慎重です。「これは本当に必要なものか」「この商品の品質はどうなのか」としっかりと考えたうえで、長く使えるいいものだけを買います。その結果、無駄なお金を使わないのです。
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