富裕層ほど暮らしは質素。元国税専門官が明かす「億万長者のお金の使い方」

東京ウォーカー(全国版)

X(旧Twitter)で
シェア
Facebookで
シェア

富裕層はお金を使う場面でとても慎重【撮影=樋口涼】

第三者の目によって過度な出費を防ぐ

それから、富裕層には「③家族とお金の情報をシェアして過度な出費を防ぐ」という特徴もあります。私が相続税調査をしたのは、夫が働いて妻が家庭を守るというのが一般的だった世代の家庭が大半でした。つまり、夫はバリバリと働いて稼ぐ人であり、妻がお金の管理者です。あるいは、子どもがお金を管理しているというケースもよく見られました。

そのため、お金を稼いだ本人は亡くなっていても、相続税調査のなかで妻や子どもに「通帳にあるこの出金は何に使ったのですか?」といった質問をすると、確かな回答を得ることができたのです。

ポイントとなるのは、妻や子どもなど第三者の目が入ることです。ひとり暮らしであれば稼いだら稼いだ分だけ使いたくなる人も多いでしょうし、家庭を持っていてもひとりで稼いでひとりでお金の管理をしていれば、ある程度自由にお金を使えます。でも、妻や子どもにお金の管理を任せることで家族とはいえ他人の目が入れば、そのような過度な出費を防ぐことができるのです。

富裕層が持つ4つ目の特徴は、「④ギャンブルをしない」というもの。私も、相続税調査を担当する以前には、競馬で大儲けしたなど一攫千金という形でたくさんのお金を得た人の調査もあるのかなと思っていましたが、実際にはそういうケースを一度も経験しませんでした。

もちろん、私が相続税調査を担当した富裕層のなかにもギャンブルをする人が皆無だったわけではありません。でも、例えば月に5000円だけ競馬に使うといった、あくまでも趣味の範囲内であり、ギャンブルでお金を増やそうという人はひとりもいなかったのです。

そして、富裕層はギャンブルの代わりに投資にお金を使います。確率的にいっても、ギャンブルより投資のほうがお金を増やせる見込みが高いと判断しているわけです。投資では、100円が一瞬で1万円になるようなことはありません。でも、万馬券が出て、かつそれを自分が買える確率はどれほど小さいものでしょうか。

先に挙げた買い物の際に吟味することにも通じますが、どんなお金の使い方が結果的に得になるのか、長期的な目線から考えることが大切なのだと思います。

この記事のひときわ #やくにたつ
・小さな節約をきちんと継続する<br />・ただ「安い」という理由だけで飛びつかない<br />・投資や教育にはしっかりとお金を使う<br />・どんなお金の使い方が結果的に得になるのか、長期的な目線から考える

構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=清家茂樹、撮影=樋口涼

  1. 1
  2. 2

この記事の画像一覧(全4枚)

キーワード

カテゴリ:
タグ:
地域名:

テーマWalker

テーマ別特集をチェック

季節特集

季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介

いちご狩り特集

いちご狩り特集

全国約500件のいちご狩りが楽しめるスポットを紹介。「予約なしOK」「今週末行ける」など検索機能も充実

花火特集

花火特集2025

全国約900件の花火大会を掲載。2025年の開催日、中止・延期情報や人気ランキングなどをお届け!

CHECK!全国の花火大会ランキング

CHECK!2025年全国で開催予定の花火大会

おでかけ特集

今注目のスポットや話題のアクティビティ情報をお届け

アウトドア特集

アウトドア特集

キャンプ場、グランピングからBBQ、アスレチックまで!非日常体験を存分に堪能できるアウトドアスポットを紹介

ページ上部へ戻る