60歳独り身レズビアン。自分らしく生きる主人公を描く漫画に「いろんな人を肯定する作品」「誰も描けなかったジャンル」と反響【作者に聞く】

東京ウォーカー(全国版)

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60歳を迎えた今村幸は、レズビアンで独り身。10年以上、恋人やパートナーはいない。寂しさや不安を感じることもあるけれど、自分らしく毎日を過ごしている。セクシュアルマイノリティであり、シニア世代のシングル。漫画「ひとりみです」は、そんなひとりの女性に焦点を当てた作品だ。

作者は、百合漫画やセクシュアルマイノリティをテーマにした作品を多く手掛けている漫画家のAKIKO( @akicocotto )さん。今回は第1話の一部を紹介するとともに、AKIKOさんに漫画を描いたきっかけや、作品のこだわりなどを聞いてみた。

60歳独り身レズビアンの主人公・今村幸を描く漫画「ひとりみです」画像提供:AKIKO(@akicocotto)


20年温めていた独り身レズビアンの物語。「あなたがこの世界にいることをちゃんと知っているよ」

独り身でレズビアンの今村幸が、還暦の誕生日を迎えたところから「ひとりみです」の物語は始まる。現在、電子書籍やnoteにて第1話が配信中で、セクシュアルマイノリティである中高年のシングル生活をテーマに、今後シリーズ化して描かれる予定だ。AKIKOさんが今回の作品を描こうと思ったきっかけは何だったのだろうか。

「ひとりみです」1-3画像提供:AKIKO(@akicocotto)


「独り身レズビアンのお話は、それこそ20年くらい前からずっと描きたいと思っていました。理由はシンプルで、もともと『女性のひとり暮らし』がテーマの作品が大好きで、私自身も恋愛対象という意味も含めて女性が好きなので。ただ、あまりにも需要が少なすぎて、出版社に企画を出しても通らないだろうとずっと諦めていました。でも歳をとってきて、体調も崩しがちになったりして、私が漫画を描ける残り時間はそんなに長くはないことに気づきまして…。『体が動く今のうちに自分が描きたい漫画を描いておきたい!後悔しないために!』と思ったのがきっかけです」

「ひとりみです」1-4画像提供:AKIKO(@akicocotto)


「レズビアンが登場する漫画」と聞くと、若い女性の恋愛物語を想像する人が多いのではないか。AKIKOさんはそのイメージこそ、今回の作品の主人公が恋愛とは距離を置いた60歳女性となった理由だと語る。

「若くなくても、恋愛をしていなくても、レズビアンはレズビアンなのです。そして恋愛以外にもいろいろな喜びと悲しみがあるひとりの人間なのです。異性愛者と一緒で、同性愛者にも恋人やパートナーを持つ人もいれば独り身の人もいます。そんな当たり前で大切なことを忘れそうになってしまう。だから『あなたがこの世界にいることをちゃんと知っているよ』というメッセージが必要だと思いました」

「ひとりみです」1-5画像提供:AKIKO(@akicocotto)

「ひとりみです」1-6画像提供:AKIKO(@akicocotto)


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