Tカードのビッグデータを活用して未利用魚を商品化 持続可能な食の取り組みを行う「未利用魚活用プラットフォーム」

東京ウォーカー(全国版)

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生活者から預かる多種多様なデータを、テクノロジーとアイデアで価値ある情報に昇華し、社会に届けることで新たな喜びを提案するCCCMKホールディングス株式会社。そのビッグデータを活用し、持続可能な食へとつながる「Tカードみんなのエシカルフードラボ」の取り組みである「未利用魚活用プラットフォーム」について、プロジェクト責任者の瀧田希さんに話を聞いた。

Tカードが取り組む「未利用魚活用プラットフォーム」


CCCMKホールディングスはTカードを利用する約1.3億人の会員を有し、約30億件もの膨大な購買データを保有している。こうしたビッグデータを活用し、2016年から持続可能な食に対してさまざまな立場や分野のステークホルダーとともに、問題解決に挑戦していく取り組みを行っている。2018年からは五島で水揚げされる未利用魚を活用、商品化することで地域課題を解決に導く「五島の魚プロジェクト」を展開してきた。

「この活動を通して、五島だけではなく日本全国の浜でこうした課題があることを知りました」と瀧田さん。こうして2021年に、Tカードのインフラや資産を活用し、課題解決にチャレンジする共創型のエシカルフードプラットフォーム「Tカードみんなのエシカルフードラボ」を発足。「未利用魚活用プラットフォーム」を立ち上げた。

まき網漁や定置網漁で穫れる未利用魚を利用し、商品化へ


さっそくこのプロジェクトに賛同し、ともに進めていくための地域と流通企業のパートナーを決めるマッチング・セッションを開催。愛媛県八幡浜と「信濃屋」、千葉県船橋と「こだわりや」がマッチングした。

「その後、T会員の中から食にエシカルを取り入れている7名を共創メンバーとしてプロジェクトに招待し、地域関係者も交えてセッションを行いました」と瀧田さん。「多様な立場の方々に参加していただき、問題そのものを多角度的に捉えて解決策を見出す“フューチャーセッション”の考えを取り入れ、皆さんがマインドセットをしつつ話し合いを行いました」

プロジェクトメンバーが一同に会して意見を交換

試食も行い、率直に意見を交換し合った

「未利用魚活用プラットフォーム」活動のプロセス


愛媛県八幡浜市の未利用魚はアイゴだ。アイゴはその捕食により、藻場の海藻が消失してしまう「磯焼け」の原因になる魚。太く鋭いトゲを持ち、食用の活用も難しく、独特の臭いを防ぐ適切な加工処理の技術も必要となる。

「八幡浜のアイゴはワインに合うプレミアムなオイル系おつまみにしようと決まっていました。ビッグデータを活用し、美食家で高級おつまみと合わせてワインを好む方々なら、やや高いおつまみ商品でも受け入れられるのではないかと提案。この商品を通して伝えたい価値や地域の魅力を発信できるよう、みかんの皮や地場の調味料、食材も取り入れながら開発を進めていきました」と瀧田さんは話します。

「アイゴあふれるオイル漬け」。濃厚な旨味を持つアイゴは、オイル漬けにぴったりの魚。アイゴの骨や頭は飼料や肥料にリサイクルされている

バゲットにトッピングしてワインのおつまみに


千葉県船橋市の未利用魚、コノシロは10センチ程度までのサイズの際にはコハダとして寿司ネタに重宝されるが、小骨が多く、加工に手間がかかるため市場で値がつかない魚だ。こちらは老若男女をターゲットに、「日常的に食べてほしい、ご飯のお供に合うおかず」として開発することに。高温高圧加工で小骨まで柔らかくする技術を持つ地元企業の協力で、骨ごと食べられる煮魚を開発した。

「パッケージ作成にあたっては、当社のビッグデータを活用し、どんな人をターゲットにしていくかペルソナの解像度を上げました。その結果、健康志向の方々に向けてパッケージでコノシロに含まれる栄養素の訴求をしようということになりました」と話す瀧田さん。「船橋という文字も入れることで、地域の魅力アピールにもつなげています」

「きちんと商品化できれば代替の魚としての可能性も広まる」と以前から期待されていたコノシロ

「コノシロやわらか煮」。製造日から1年間保存が可能、保存食としてのローリングストックもできる

シンプルな味付けで、食べ飽きない味わいだ


「アイゴあふれるオイル漬け」は2023年7月5日に先行して信濃屋六本木店で発売開始。ゆくゆく全店に拡大予定。メディアでの報道効果もあり売上もよく、他の流通企業からの問い合わせも来ている。コノシロも同じく7月5日にこだわりやで販売スタート。こちらも好評を呼んでいる。

「まずはこの取り組みを今後どう広げていくかが大切です。持続可能なスキームをどう続けていくか、ここからがステークホルダーの方々の活躍の場だと思います。この活動事例を参考に、将来的にはエシカルフードを広げていけるよう取り組んでいます」と話す瀧田さん。これまで利用されなかった魚を商品化することは日本の食料自給率を上げ、漁場を守り、衰退する漁業の活性化を図ることにもつながる。「Tカードみんなのエシカルフードラボ」の今後の活動に、さらに期待が高まる。

「Tカードみんなのエシカルフードラボ」メンバー

CCCMKホールディングス株式会社


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