「下手なナンピン、すかんぴん」。中途半端な期待を捨て、「損切り」を重視するべき理由

東京ウォーカー(全国版)

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ナンピン買いの塩漬けは、時間的価値の損失になる

損切りをせず、多額の含み損を抱えてしまっても「塩漬け」にしておけば損にはならないのは確かでしょう。でも、底値に至ってしまった株は、多くの場合、ちょっとやそっとでは浮上しません。少しでも浮上すれば、含み損を抱えた投資家が株を売却するため、売り圧力がかかり続けるからです。

市場の期待と投資を集めるようなトピックやファンダメンタルがなければ、なかなか抜け出せず、それが半年で済むのか、数年以上かかるのかは誰にもわかりません。いずれにせよ、それだけの時間と投資額を「ただ眠らせているだけ」になること自体が、短期投資としては、損失はなくとも「失敗」といわざるを得ません。

それならば、損失を織り込んで売却し、手元に戻した資金を別の投資に向けたほうが建設的でしょう。停滞している個別銘柄株やETFの浮上に固執するよりも、より成長が期待でき、トレードの活発な株に投資する方が利益をあげる可能性は高く、新たな投資の経験を積むこともできます。

この考え方は投資に限らず、例えば働き方にもいえることだと思います。「うちの会社、業績悪いしブラックだなあ」と思っていても、たまに社長や上司に優しくされたり、予期せぬボーナスが出たりすると「この会社も悪くないか」と考えて働き続けてしまいます。

でも、そんな会社で5年働いても苦労は多く、収入は伸び悩みます。世の中にはもっと生産性の高いビジネスモデルを持ち、働き方もホワイトで給与も高い会社があるのですから、勇気を持ってそんな会社を探しにいくべきでしょう。

株式投資も同様です。アメリカ株なら約4000銘柄が上場し、10倍の成長を実現する会社も珍しくありません。それなのに、損失を嫌がって停滞した株に付き合うのはあまりに非効率です。

株式投資の世界において「絶対に勝つ!」なんてことはありませんから、分散投資によってより多くのトライアル&エラーを繰り返し、トータルで勝つのが定石です。1銘柄の間違いなんて、成功への布石に過ぎません。

そのための資金を、寝かせておくわけにはいきません。勇気を振り絞って損失を乗り越え、次のチャレンジに向かっていく姿勢こそが、株式投資で成功するためのマインドなのです。

構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=吉田大悟

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