同じ志を持つ企業と新たな事業を共創する80&Company。プロジェクトごとの大義でパートナーとともに社会課題の解決を目指す理由
東京ウォーカー(全国版)
共創相手の真価を引き出す80&Companyの大義。その多様なプロジェクトと未来への展望
ーー『TOUCH+』の大義は教育格差ですが、ほかの事業での大義や取り組みも教えてください。
【上田伊音】たとえば、京都に画箋堂さんという画材屋さんがあります。額縁の内側に、フレームのように内側がくり抜かれた額装マット紙という、ちょっと硬い上質な紙があるんです。ただ、この紙は、フレームの部分を残して真ん中の部分はすべて捨てちゃうんですね。この捨てられる端材には吸水性がよくて香りを立たせやすいという特徴があったので、アロマリード ディフューザーの形に加工してアップサイクルする事業を実現化させました。しかも画箋堂さんはそもそもアートの会社なので、美術館とのコラボも進めやすいというメリットもありました。

【上田伊音】ほかには、京都新聞さんと伝統工芸品の裾野を広げるサブスクサービスも進めています。これは、敷居の高い伝統工芸を、まずは気軽にレンタルして使ってもらうサービスになります。このサブスクをつくることによって、伝統工芸との触れ合いとか裾野を広げることにつながると考えています。イベント形式でローンチしたのですが、京都市長や京都府知事も足を運んでくださり、京都を挙げて応援してくれているサービスになっています。

【上田伊音】あとは、大安さんという京都のお漬物屋さんと、漬物に使う野菜の皮など残りカスを発酵化粧品にするプロジェクトも行っています。これももったいない物をアップサイクルすることが目的ですが、大安さんは国産で無添加の安全な食材を使われているので、化粧品というプロダクトを通じて、逆に食の安全を伝えていくというコンセプトのサービスです。どれもテーマは異なりますが、大義をもってプロジェクトを実施しています。

ーー幅広いですね。
【上田伊音】領域はあまり限定しないようにしています。弊社だけで完結するわけじゃないものもいっぱいありますから。たとえば、ゲームの習い事では、ゲーム攻略サイトの運営会社とコラボして、ゲームライターの方を先生に迎えゲームの習い事をするみたいなことをしたり、一緒にやると力が発揮できるのに…っていう人たちを、うまく組み合わせて授業をつくるハブみたいな役割を担うのが80&Companyです。
ーー総合プロデュースに近い立ち位置ですね。
【上田伊音】そうですね。でも、コンサルタント会社とは違って、実際に一緒にやるところまでが業務ですね。ですから、実働するプレーヤーがいない場合は社員が担当します。『ゲームカレッジ Lv.99』の初期は、私もカスタマーサポートを担当して、みなさんにLINEを送ったり説明をしたりしていました。プロジェクトが成長するようにやりきるところが、コンサルとはまた違うところかなと考えています。
ーー最後に、貴社の今後の展望を教えてください。
【上田伊音】誰もが「こうなったらいいのに」、「こういう未来ができたらいいのに」と思っていたり、個人でも会社でも考えていることは多いと思うんです。でも、なかなか一歩が踏み出せなかったり、自分たちだけでは小さいことしかできないという会社もたくさんあると思うので、まずはそこの後押しですね。「やりましょう。何とかして実現しましょう」と声をかけていく会社になりたいと思っています。そして、そこにはビジネスやテクノロジー、クリエイティブの力がすごく重要になるので、その力を活用して、みなさんが勇気をもって挑戦できるようにしていきたいです。弊社のビジョンとしても、人と事業のポテンシャルを発揮することを掲げているので、みなさんが持っている潜在的な価値や力を完全に発揮できれば、今より絶対に社会はよくなると思います。そうすればGDPも上がると真剣に考えているので、それが実現できる枠組みをこれからも提供し続けていきます。
取材=浅野祐介、取材・文=北村康行
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