厳選!ビギナー投資家にぜひ見てほしい、5つのコンテンツ
東京ウォーカー(全国版)
➍FIREを実現した著者の体験談とノウハウ、対策が盛りだくさん!
続いては、FIREを実現したクリスピー・シェンさんという、アジア系アメリカ人が著者なのですが、自身のFIREに至るまでの体験談が盛り込まれた本です。
『FIRE 最強の早期リタイア術――最速でお金から自由になれる究極メソッド』
クリスティー・シェン 著/ブライス・リャン 著 ダイヤモンド社 刊(2022年)
著者のシェンさんは優良企業に就職し、豊かな生活を夢見てハードに働いていたのですが、同僚が過呼吸になって倒れたり、体調を崩したりすることを目の当たりにしました。そこで働き方に違和感を覚えたことをきっかけに、投資生活に切り替えていきます。ひとりの女性のストーリーとしても興味深く楽しめるのですが、学びが多い本です。
特に、FIREをするまでの体験談とノウハウだけでなく、FIRE後の問題点と対応策が素晴らしいと思います。
FIREといえば、「4%ルール」。簡単にいえば、資産の4%で生活すれば投資リターンを上回らないから元本を減らさずに暮らせるというものです。でも、4%ルールにはふたつの問題があります。ひとつは市場の暴落による資産の激減、もうひとつは家族構成の変化や病気などのトラブルによって、4%の支出では立ち行かなくなることです。
本書では、シェンさんの実体験に基づいて、ふたつの対策が書かれています。ひとつは「現金クッション」をつくること、つまり銀行預金を確保しておくことです。株式市場は暴落しても5年ほどで株価は戻るので、盤石なFIREを送るなら、投資額とは別に5年分の生活費を現金で用意するのです。もうひとつは、「利回りシールド」。株価の上昇によって差益を得るキャピタルゲインだけでなく、高配当ETFによる分配金、つまりインカムゲインも確保しておくことで、元本を切り崩さずに不足の事態や「4%ルール」の不足分に対応できます。
そのように、かなり具体的な問題点の洗い出しと対策がバランスよくなされていることもあり、読み応えがあるといえます。
➎投資に関心を持つきっかけとなった、感謝の一冊
最後に紹介するのは、少し古い本なのですが、私が投資をはじめたきっかけになった一冊です。投資経験もなく、それこそ金融知識もほとんどなかった20代の私が、この本で「株式投資をすれば年平均4%のリターンを期待できることが統計学的にわかっている」と知って、考え方がガラッと変わりました。
『お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践』
勝間和代 著 光文社 刊(2007年)
その当時はよく理解できていなかったのですが、著者の勝間さんはインデックス投資について詳しく書いていたのです。それなのに、すぐにSBI証券の口座をつくって、インデックスではなく個別銘柄株を買いまくりました。伊藤忠、トヨタ、武田薬品、JALなど手当たり次第です。よくわからないまま買っても、リーマンショック直後で市場は底値だったから、景気回復によって投資に成功してしまったのです。
それからGAFA企業に転職して、アメリカ資本企業の成長を肌で感じ、さらに報酬として自社株をもらっていたこともあって、米国株に傾倒していまがあります。ですから、勝間さんの書籍で受けた意識改革が、私の投資生活のはじまりです。投資をなにも知らない青年でも衝撃を受けるほど、わかりやすく投資の優位性が説明されているので、ぜひ読んでほしいと思います。
勝間さんは、YouTubeチャンネル「勝間和代が徹底的にマニアックな話をするYouTube」も配信しています。生活からダイエット、お金のことまで紹介するノウハウも面白いのですが、「一発録り」で淀みなく理路整然と語ることのできる頭のよさに、同じYouTuberとして衝撃を受けています。
構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=吉田大悟
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