「次に来るブーム」と言われるも来ず…コーラを健康的飲料と認識を変えブームを呼び寄せた火付け役に話を聞いた
東京ウォーカー(全国版)
――八海山とはどのように出会われたんですか?
【山田貴久】一緒に開発した加納さんが、八海山の甘酒はおいしいと言っていたのがきっかけです。いろいろな甘味を試していくなかで、「八海山の甘酒はどうかな」という話になりました。それでダメ元でアタックしてみたところ、やはり八海山では基本的にそういうことはやっていないらしくて…。でも「おもしろそうだからやってもいいね」と、言ってくださったんです。

甘酒は冷やしておかないと保存できないものなんですけど、「UMAMI COLA」は常温で保存できるようにしたい…そのひとつをとっても革命的なこと。我々にとっては、賞味期限の推定もできないくらいに、いろいろなことが初めての挑戦だったのですが、たくさんのことにチャレンジし、チェックを重ねて今に至ります。賞味期限については結局、さまざまな検査を経た結果、製造より12カ月(未開封時)ということになりました。スパイスのクローブや、ミイラを保存するために使われていたアニスシードなどが保存に効いているようです。
――「UMAMI COLA」というネーミングの由来を教えてください。
【山田貴久】以前から、日本のブランドがなかなか世界へ進出できないことに対する歯痒さや、日本のものを世界へ広めたいという思いがありました。ですので、この製品の名称には、“海外にも通じる日本語”としてUMAMIを採用しました。味を表現するような、日本語由来の英語はこれしかなかったんですね。でも、ちょうど麹甘酒にうま味成分のグルタミン酸が入っているので、「世界に通じる」に加えて、「味がおいしい」「体においしい」という意味で「UMAMI COLA」とネーミングすることにしました。

――クラフトコーラを飲み比べるブラインドテストのイベントについて教えてください。
【山田貴久】3年ほど前から渋谷などでゲリラ的に行っています。そこでわかったのは、最初は皆さん、クラフトコーラなんか知らないし、スパイスの入ったコーラが珍しいという感じだったのですが、今は慣れてきたようで「もっとクセのあるやつはないのか」と刺激を求め出したということです。クラフトコーラの認知度も高まり、大衆の味覚が変わってきたのかもしれません。
――“クピュアクラフトコーラ×天然エナジードリンク”というコンセプトで缶のクラフトコーラを2023年9月に販売スタートしていますが、新商品について教えてください。
【山田貴久】もともと最初から、缶のクラフトコーラを作りたいと思っていたんですね。けれども、いきなり始めるには資金も必要で難しいと判断し、最初は炭酸水やお湯、牛乳や豆乳、ウーロン茶やお酒などで割れるシロップを開発しました。

【山田貴久】しかし、コンビニなどでジュースを購入する際の選択肢のひとつとして、ナチュラルな「UMAMI COLA」の缶も並べたいという思いがずっとありました。缶ジュースになると、ターゲットも若い層に変わってくると思うので、若い層にも飲んでほしかったんです。その念願がやっと叶いました。
――エナジードリンクとしても飲めるというコンセプトの根拠は…?
【山田貴久】はい、「UMAMI COLA」は天然のエナジードリンクとしてもお楽しみいただけます。必須アミノ酸含む全てのアミノ酸など350種の栄養成分を含む「麹甘酒」をベースに、さきほどお話した通り、ヨーロッパで「万能の薬箱」と呼ばれるエルダーフラワー、インドで「不老不死の霊薬」とされるトゥルシー、沖縄で「長寿の秘訣」と言われるシークヮーサーを原材料に使用しており、エナジードリンクに含まれているアルギニンやナイアシン、BCAA、GABA、ビタミンB群などの成分も含まれているんです。

今回、パウダーやスパイス抽出物を使わない完全無添加で、かつ完全自社工場で生産する純度100%のピュアクラフトコーラの開発に成功した山田さん。今後の躍進にも期待大だ。
この記事のひときわ
#やくにたつ
・世の中に選択肢がないなら自分で作る
・自身の体験を商品、サービスのコンセプトに落とし込む
取材・文・撮影=平井あゆみ
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