「投資本要約ユーチューバー」に聞いた。今、投資が必要不可欠な理由と、若い世代におすすめの投資手法

東京ウォーカー(全国版)

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「投資には勉強が不可欠」とよくいわれる。しかし、投資がブームといわれるようになったことも手伝い、書店には多数の投資本が並ぶ。そうであるなら、すでに読破した人からそのエッセンスを聞くのが手っ取り早いはずだ。話を聞いたのは、学生時代から数え切れないほどの投資本を読み続け、「投資本要約ユーチューバー」として人気を博すタザキさん。今という時代に投資をはじめるべき理由、若い世代にすすめる投資手法を語ってもらった。

『お金の名著200冊を読破してわかった! 投資の正解』の著書タザキさんにインタビュー


1000万円は、20年後には今の500万円の価値になる

著書やYouTubeを通じて、「日本人は総投資家になるべきだ」と私は提唱しています。私がそう考える大きな理由が、昨今のインフレです。食料品のみならず、あらゆるものの物価高騰をみなさんも強く実感しているはずです。このインフレ傾向はこれからもまだまだ続いていくという見方が大半です。

インフレ傾向はこれからもまだまだ続いていくという見方が大半


そうなると、かつてなら常識だった「現金だけで資産を持つことことがあたりまえ」という感覚を捨てる必要が出てきます。2022年の物価上昇率は約3%でした。もし3%という物価上昇率が今後も続いていくとすると、20年で購買力は半分になるのです。

「ゼロ金利時代」ともいわれる今、預金口座にどんなに長くお金を預けていても利息はほとんどつきません。仮に金利をゼロとすれば、預金口座に預けた1000万円は、20年後も当然1000万円のままです。

でも、インフレによって購買力が半分になるとすると、20年後の1000万円は今の500万円の価値しかなくなるのです。そう考えると、物価上昇率と同等か、あるいはそれ以上のペースでお金を増やしていかなければ、自分の資産の価値を下げて損をすることになります。

ところが、多くの日本人は、「現金だけで資産を持つことがあたりまえ」という社会に生きてきました。だから今こそ、思考を転換させて投資をはじめるべきなのだと思います。

「投資」というと、積極的にお金を増やす、「攻める」というイメージを持っている人が多いかもしれません。でも、自分の資産の価値を「守る」ためにも投資しなければならない時代になってきているのです。

投資の目的も投資手法も、結局は自分次第

今お伝えした、「自分の資産の価値を守る」ことは、投資の目的のひとつです。でも、その先にも人それぞれの目的があるはずです。守った資産によって、人生でなにをしたいのか。その目的達成のためにはいくら必要でどんな投資をすべきなのか。それはまさに人それぞれです。

考慮に入れるべき要素には、年齢や職種、家族構成などさまざまなものがあります。たとえば、職種を例に挙げて見てみましょう。投資銀行に勤めているAさんと、公務員のBさんがいるとします。

投資銀行は景気によって業績が大きく左右される業種ですから、好景気であれば収入はどんどん上がります。外資系の投資銀行によく見られる、個人の成果に応じて報酬が変動するインセンティブ契約をしていればなおさらです。ただその反面、不況になればあっという間に解雇されるリスクもあります。

一方、公務員のBさんの場合、好景気でも不景気でも解雇されることはそうはありません。ただ、景気に応じてボーナスが大きく変動するようなこともありません。

AさんとBさんの違いは、「人的資本」の違いとして表れます。人的資本とは、簡単にいうと人間自体を資本としてとらえる概念のこと。そして、人的資本には大きくふたつの性格があります。ひとつが、株式のようにリスクのある性格のもの、もうひとつが債券のように安定して先を見越しやすい性格のものです。

この観点から見ると、大きく儲けられることもあれば突然解雇される可能性も相対的に高いAさんの人的資本はリスクが高いといえます。一方、突然高収入を得られることはなくとも解雇される可能性が低いBさんの人的資本のリスクは低いといえます。

そういった違いから、投資手法においても違いが生まれてきます。人的資本のリスクが高いAさんの場合、その分、金融投資におけるリスクを抑えるべきですから、手堅い投資手法をとるほうが賢明でしょう。一方のBさんは、人的資本のリスクが低い分、金融投資においてはちょっとリスクが高めの手法にも挑戦してもいいかもしれません。

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