かけるところにはお金をかける!節約を意識しつつも収入増を目指すための「7:2:1」の法則
東京ウォーカー(全国版)

節約を意識するばかりに自己投資しないのはNG
——記録するものを「食費」にしたのはなぜですか?
【紀村奈緒美】私にとって、いちばん日常的にお金を使うものだったからです。その要因は、異常なお茶代だったわけですが……(笑)。もちろん、しっかり家計簿をつけて、食費に限らずあらゆる出費を把握できるに越したことはありません。でも、これまでお金に無頓着だった人がいきなりそうすると面倒に感じてしまい、結局は記録をやめてしまうこともあります。そうであるなら、まずは日常的によくお金を使う項目だけでもしっかり記録することを考えるのが得策です。
【紀村奈緒美】ですから、そこは人それぞれでいいでしょう。たとえば、ファッションが大好きでたくさん被服費をかけてしまうという人なら、まずは被服費の記録からはじめてみる。そうすると、私がコーヒーショップ通いをやめて水筒を持ち歩くようになったように、価値観が変わることもあります。
【紀村奈緒美】仕事用にも数万円の靴を買っていたのに、「月にこんなにお金をかけている」「年間だとこれくらいになるの?」と気づくと、「丈夫で壊れにくいものでさえあれば、仕事用には数千円の靴で十分」と考えられるようになるかもしれません。
――節約したりお金を増やしたりするうえで、最も重要なポイントとはどんなものだとお考えですか?
【紀村奈緒美】「お金をかけるところにはしっかりかける」ということですね。これは、ある飲料メーカーのマーケターに聞いた話です。そのメーカーでは、マーケティング予算を「7:2:1」で分けているのだそう。7は、成果が確実に予測できる通常のマーケティングにかける予算。2は、ちょっと新しくてテストしてみたいマーケティングにかける予算。1は、結果が予測できないチャレンジングなマーケティングにかける予算。
【紀村奈緒美】2や1のマーケティングは、もちろん失敗に終わることもあります。でも反面、ときに大ヒットを生むこともある。7の通常のマーケティングで手堅く成果を挙げながら、ときどき起こる大ヒットを狙うことで、トータルでの成果を最大化できるのだそうです。
【紀村奈緒美】これは、ふだんのお金や時間の使い方にもあてはまるのではないかと思います。節約ももちろん大事なことですが、収入を増やせるに越したことはありません。でも、節約ばかりに意識が向かって、自己投資にまったくお金をまわさなくなるのは、社会人としていい選択ではないはずです。自己投資によって新たなスキルを習得できれば、ビジネスパーソンとしての自分の価値を高め、収入増につながるからです。
【紀村奈緒美】ですから、ふだんの生活に使うお金である「7」の部分はなるべく節約して減らすことを考え、加えて「2」や「1」といった定義を自分のなかでつくり、そこにしっかりお金をかけて自分を成長させていく――。これが、最も重要なことだと思います。
構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=清家茂樹、撮影=藤巻祐介
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