個人投資家必読！分散投資ではなく「小型株集中投資」こそ最強といえるワケ

投資において最も大切なのは、世の中の動きを見抜く目

もちろん、小型株集中投資には比較的大きなリスクも伴います。すべての卵を一度に割ってしまうこともあるからです。集中投資すべき企業を見定めるには、当然ながら一定の勉強や知識が求められます。

でも、仮にチャートや決算書の読み方などがわからないままでも、集中投資で成功することは可能だと私は考えています。もし、決算書を完璧に読めたら投資で勝てるというのなら、会計士の人たちはみんな投資で大成功しているはずです。でも、現実はそうではありません。

そういった知識も持っているに越したことはありませんが、それ以上に重要なものは、世の中の動きや流行、人々がなににお金を使うかといったことを見抜く目やアンテナです。

ここ数年のもっとも大きな世の中の動きというと、コロナ禍です。2020年のはじめ、街から人の姿が徐々に消えました。そのような状況を見たとき、「コロナって怖いなあ」で済ませるのではなく、投資家目線を持っていれば、いろいろな想像ができます。

飲食店の経営は厳しくなるだろうし、在宅時間が増えて動画配信サービスやオンラインミーティングシステム、あるいはフードデリバリーなどがはやるであろうことは想像できます。

こういったことは、チャートや株価を見てわかるかといったらそうではありません。まず世の中の動きがあり、チャートや株価、決算書はその動きに応じてあとからついてくるものです。だからこそ、投資で成功したいと思うのなら、投資について勉強することとは別に、世の中の動きを見抜く目を磨くことが大切なのだと思います。

構成＝岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文＝清家茂樹、撮影＝藤巻祐介