実写化「ここさけ。」繊細な高校生を演じた石井杏奈と寛一郎が話す、役へのアプローチ方法

関西ウォーカー

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2015年公開のオリジナル長編アニメ映画「心が叫びたがってるんだ。」が実写映画化。自分の気持ちを素直に言えない高校生4人が、自身の殻を破り自分の本当の気持ちを伝えようともがきながらも成長していく青春映画になった。Sexy Zoneの中島健人、NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」の芳根京子と共に主要キャストを演じたのが、石井杏奈と寛一郎だ。今回、若手注目株呼ばれる2人にインタビュー。自身が演じたキャラクターや役へのアプローチ方法、また撮影現場の様子など詳しく明かしてくれた。

「心が叫びたがってるんだ。」は、他人と素直に向き合うことのできない高校生・坂上拓実(中島)をはじめ、成瀬順(芳根)、仁藤菜月(石井)、田崎(寛一郎)の4人が「地域ふれあい交流会」の実行委員に選出されたところから物語がスタート。クラスの出し物でミュージカルを行うことになるが、その主演に立候補をしたのが、幼い頃のトラウマで話すと腹痛になってしまう順だった。順の自分を変えたいという思いが、クラス全体を動かし、それぞれミュージカルの練習に取り組む中、4人の思いが交錯していくというストーリー。「君に届け」など数々の青春映画を手がけてきた熊澤尚人監督がメガホンをとった。

石井が演じるのは、中島が演じる主人公・拓実に恋する仁藤菜月。順が拓実を好きだと気付くと、順を応援しようと自身の思いを胸にしまい、素直になれない女の子を演じている。石井は菜月について、共感できる部分が非常に多かったと話し、菜月を取り囲む3人のキャラクターがいたからキャラクターへの思いが強くなり、演じやすくなったと明かす。「例えば、芳根京子ちゃん演じる順ちゃんを見たときに優しくしてあげたいって心から思ったし、寛一郎が演じた田崎を見たときにこの人をちゃんとした道に正したいって思えました。役作りというよりも、4人の空気感があったから自分の中でも菜月を確立できたと思います」

寛一郎は、野球部の元エース・田崎大樹を演じている。田崎は、怪我が原因で挫折し、それ以来チームメイトとどう接していいかわからない不器用な男の子だ。「地域ふれあい交流会」の実行委員になり、自分を変えたいと誓う順の姿を見て、自身の気持ちも変化していくという役どころ。田崎のようにスポーツ経験はそこまでないと明かした寛一郎は、自身が演じた田崎について、男としても格好良いと話す。「田崎のようになりたい男性ってたくさんいると思います。僕もそのうちに一人で、すごく格好良いと思う。田崎は野球じゃなくても何か熱中するものがあれば成り立つはず。憧れるところを考えながら演じました」

繊細な高校生を演じるにあたって、どのようにして役へのアプローチをしていったのか。石井は「ソロモンの偽証」に出演した際に成島出監督から役について思ったことをノートに書くことを教えてもらい、本作でも行った。台本を読んだ直後に感じたキャラクターの思いをノートに思いつく限り記入し、撮影中に見返す。そのノートが軸となりキャラクターの思いなど厚みを形成していくそう。「演じる役の性格を一気に書くようにしていて。台本を読んだ直後に書くので、殴り書きです。それを撮影中に見て思い出しながら、最初にキャラクターと出会ったときの気持ちを大切に演じるようにしています」

寛一郎は、アニメ版の田崎が坊主ということもあり、本作の撮影前に長かった髪をバッサリ切った。ビジュアルからアプローチしていき、田崎を作り上げていった。同じ役者でもある父・佐藤浩市には演技のアドバイスなどは一切しなかったと明かし、頭の中で田崎の人物像を思い描くながら撮影に挑んだ。しかし現場に入り、ほかの3人と出会ったことでまた田崎を演じることについて考えたそう「ほかの3人と会って、4人の中の一部になれるのかっていうのは常にありました。現場に入ってみてはじめてわかったことですが、4人の中の1人になれるって思って演じるととても心強かったです」

2人とも口を揃えるのは、主要キャストの4人での雰囲気が良かったこと。4人での撮影シーンはそこまで多くないとしながらも、このメンバーだから自然と役になれたと2人ともが話す。寛一郎は、ここまで仲良くなる現場はほかにはないと話し、石井はみんな忙しかったけれど、プライベートの話などが尽きず、居心地がよかったと笑顔で答えた。スクリーンからも4人の居心地の良さを垣間見ることができる。

2人に本作の見どころを聞いてみた。寛一郎はまっすぐした目で、作品について語ってくれた。「4人誰かに感情移入するんじゃなくて、4人全員に感情移入できると思う。みんなが送ってきた青春を色濃く描いている作品です」

石井は本作について胸をはってアピール。「この作品を観て、一歩踏み出そうかなってきっと思える作品になっていると思います。みなさんの青春時代の輝きを思い出してほしい」

【関西ウォーカー編集部/山根 翼】

山根翼

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