「戸愚呂(猫)」で大人気に!Xで9.7万いいねのお寺の看板猫・彼岸と住職の出合いとは?
東京ウォーカー(全国版)
猫のかわいらしさの虜になる人が年々増加するなか、京都にある石田三成一族の菩提寺である妙心寺壽聖院(寿聖院)(
@jusyoin
)の公式Xが人気を集めている。その理由は、不定期で投稿される看板猫・彼岸の様子だ。
今年6月に投稿された、某漫画に登場する元人間の兄弟のように住職の肩に乗る姿には、なんと9.7万件(2024年10月3日時点)ものいいねが寄せられている。今回は壽聖院の西田住職に、彼岸との出合いや大反響となった写真が撮られた背景などを聞いた。
お彼岸に修行道場に迷い込んだ子猫。修行僧からは「ガンちゃん」と可愛がられる
西田住職が彼岸と出合ったのは、大分で修行をしていたときのこと。僧侶の修行は朝4時に起きて夜中まで、掃除や托鉢、坐禅などが、休みなく続く厳しいもの。彼岸はそんな厳格な雰囲気のなかに迷い込んできたという。
「ある日の昼食時、か細い鳴き声が聞こえた気がして、チラッとその方向を見ると怪我をしてやせ細った子猫が鳴いていました。しかし、修行道場では食事中は話すことはもちろん、一切音を立ててはいけないルールなので、皆気になりながらも動かず食事を続けていました。すると老師に『何してんだ!早く捕まえろ!』と怒られ、一斉に修行僧が立ち上がり保護したというわけです。老師が猫好きでよかったです(笑)」
修行道場にやって来たのがお彼岸の時期だったので、老師から悟りの世界を意味する「彼岸」というありがたい名前をいただくことに。当時、西田住職は、修行4年目に入り、典座という料理当番の一番上の役職で個室が与えられていたため、そこで面倒を見ることにしたのだそう。
「彼岸は修行僧たちから『ガンちゃん』と呼ばれ可愛がられ、暖房もない厳しい冬には、湯たんぽにしたい後輩が私のところに『ガンちゃん貸してください』とお願いにきたものです(笑) 」
半年後、西田住職は壽聖院の住職になるため下山することに。老師の一声もあり、彼岸も一緒だ。もともと柴犬が大好きで超犬派だったという西田住職も、そのころには自分の後ろをついて回る彼岸がとても愛らしくなっていたそう。こうしてやって来た彼岸だが、看板猫として壽聖院に大きく貢献してくれているようだ。
「彼岸は主にSNSでの発信に協力してくれています。一昨年行った壽聖院開基の石田三成公の父、石田正継公の肖像画(国指定重要文化財)の修復の際は、クラウドファンディング開始3日前に肉球の落ち葉アートがプチバズして、成功に大いに貢献してくれました。たまに固定されたリードに繋がれて外に出るのですが、彼岸が好きな檀家さんは来るたびに撫でまわしておられます。彼岸も『まあ苦しゅうない』といった感じで、お腹を見せてサービスするなど檀家さんとの繋がりにも一役買ってくれています」
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