小芝風花、今後挑戦したいのは「思いっきりダークな悪役」。オファーを受け大興奮した“ローハンの戦い”では王女ヘラ役
東京ウォーカー(全国版)
J・R・R・トールキンの名作小説をピーター・ジャクソン監督が実写映画化し、大ヒットを記録したファンタジー大作「ロード・オブ・ザ・リング」。シリーズ3部作の前日譚を描いた長編アニメーションの本作で、王国の運命を託される主人公の王女ヘラを演じたのは、今回が長編アニメーション映画声優初挑戦となる小芝風花さん。声だけのお芝居で意識したことや演じた役柄について、さらにお芝居と向き合い続ける中で感じた変化を語ってもらった。

民を守るために戦うヘラを演じて「人から頼られるかっこいい女性に憧れます」
――実写映画「ロード・オブ・ザ・リング」三部作を鑑賞された際は、どんな感想を持ちましたか?
【小芝風花】1作目は20年以上も前の作品ですが、ものすごく壮大で、原作の世界観を見事に再現していたので衝撃を受けたのを覚えています。もちろん、そのあとに公開された2作も同様で、毎回感動していました。
ただ、美しいエルフの女神でさえもあの指輪に振り回されてしまうので、“欲望って怖いな…”と思った記憶があります。もしも自分があの指輪を見つけてしまったらどうなるんだろうと考えましたし、ファンタジー作品なのにリアリティを感じるところもすごいなと思いました。
――本作は実写版3部作の約200年前の伝説の戦いを描いた作品ですが、オファーを受けたときはどんな心境でしたか?
【小芝風花】これまで実写映画の「くるみ割り人形と秘密の王国」と「ツイスターズ」で吹き替え声優を務めさせていただいたのですが、アニメーション作品では初めてのオファーだったので、「うれしい!やったー!やります!!」と大興奮しました(笑)。ただ、正式に決まったあとは、簡単にお引き受けしてよかったのだろうかと思い、どんどんプレッシャーが大きくなっていったのを覚えています。

――小芝さんは主人公の王女ヘラをどんな人物だと捉えて演じられたのでしょうか?
【小芝風花】ローハンという国の王女として育てられてはいますが、馬に乗って駆け回ったり、剣を振り回したり、とても活発な女の子という印象でした。“自分が民を守らなきゃいけない”と自覚した瞬間から行動に移し成長していくのですが、その姿に芯の強さを感じましたね。
ファンタジーの世界ではありますが、現代と違って昔は女性が前線で戦うなんて考えられなかったかもしれないので、それでも自分を貫くヘラはすごくかっこいい女性だと思いました。

――ヘラに共感できる部分も多かったですか?
【小芝風花】そうですね。ヘラは王女なので私とは背負っているものが違いすぎますが(笑)、少しずつ年齢を重ねていくにつれてお仕事への責任が大きくなっていきましたし、自分よりも年下の方とお仕事をする機会が増えてきているので、そういった部分をヘラとなんとなくリンクさせていました。いつまでも先輩に甘えていてはいけないので、ヘラのような、人から頼られるかっこいい女性に憧れます。

「絵の表情よりもオーバーに感情を声で表現してみるといいよ」という宮野真守さんからのアドバイス
――実写作品の吹き替えとアニメ作品の吹き替えの両方をされてみて、何か違いを感じた部分はありましたか?
【小芝風花】今年の夏に本作の予告編のアフレコ(吹き替えの声の収録)をしたのですが、出来上がった映像を観て、自分の声がアニメのキャラクターを通して聞こえてくることにすごく違和感を覚えました。それは実写のアフレコのときには感じなかったことで、“ヘラだけアニメの声じゃない…どうしよう”と思ってしまったというか。
監督に「本編の収録のときはビシバシ厳しくご指導をお願いします」とお伝えして、本編のアフレコまでにたくさん練習をしました。
――お知り合いの方にアドバイスを求めることはあったのでしょうか?
【小芝風花】バラエティ番組でご一緒させていただいた宮野真守さんに相談したら、「絵の表情よりもオーバーに感情を声で表現してみるといいよ」とアドバイスしてくださったので、そこは意識するようにしました。ヘラはわりとキリッとした表情が多かったので、そこに合わせるのではなく、感情豊かな表現を心がけながら演じていましたね。今回“絵の表情と声を切り離して演じることの大切さ”を学びました。

――字幕版の英語のセリフを参考にすることもありましたか?
【小芝風花】しゃべり方のニュアンスは参考になりました。あと、ブレス(息継ぎ)の位置を字幕版に合わせることで演じやすくなったように思います。もちろん、字幕版の英語吹き替えに合わせる難しさもありましたが、同時に吹き替えのヒントをいただけたというありがたみも感じました。
――神山健治監督からはどんなリクエストがありましたか?
【小芝風花】監督からは「普段の小芝さんのお芝居を見てヘラに合うと思った」と言っていただいたので、まずは自分が思ったとおり演じてみて、違っていたら調整していくという感じでした。
監督は慣れていない私を温かく迎え入れてくださって、「全然大丈夫だよ」と言ってくださる優しい方だったので、本編の収録のときは予告編のときよりもリラックスして挑めたように思います。とにかく監督を信じて、全力でアフレコに挑戦させていただきました。
――本作のアフレコを経験して、発見できたことがあれば教えていただけますか。
【小芝風花】声の出し方の幅が広がったように思うので、たとえばいつか舞台に出演することになったときに、いつもよりも声が通るしゃべり方ができるかもしれないなとか、実写の映像作品の現場で今回の経験が活きることがあるかもしれないなとか、そんなふうに感じています。とてもいい経験になりました。

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