ZOC卒業した藍染カレンが1stフォトエッセイを発売「思ってることをいっぱい喋ってる本が作りたい」
東京ウォーカー(全国版)

「藍染の藍は大事にしている漢字なんでタイトルに入れたかった」
――制作してみて楽しかったですか。
すごい楽しかったです!これまで自分の話、特にZOCのことに関してはまったく話をしてこなかったので、自分のパーソナルなことって、今までYouTubeだったりではちょいちょいはしてきたんですけど、いろいろなことが起こる中でZOCのことを私がどう思ってたかみたいなことってまじで本当に話してこなかったので、この本ではけっこうセンセーショナルに話してるな、大丈夫かなって思いながら、でもせっかく本っていう形で出させてもらうんだから、一対一のコミュニケーションだと思って。私に興味を持って手に取ってくれる人にだったら話したいなっていう、ある種の信頼みたいなものを、この本に託しました。
なので、メンバーの名前とかもガンガン出してたりするんですけど、あくまで全部私の主観なので誰も怒らないでくださいって、冒頭にも“私の主観です”って書いてあります。それぞれの中にそれぞれのZOCがあって、どれも間違いではないと想うので、私の中のZOCの話をしています。

――6年間のZOCの活動を振り返りながらの制作はどうでしたか。
ZOCでの6年間は、本当にがむしゃらにやってたので、けっこう記憶がおぼろげなところも多くて疲弊しました。卒業するってなったときに、この本の制作の作業に向けた3カ月の中で、これまでのZOCのことを思い返す時間ってすごい多くって、ZOCでの全部の時間をちゃんと好きだなって思える、ある意味必要だった作業をしてきてたので、あとは自分の身にあったことを話すのみっていう状態になれてました。
――タイトル「藍臓(あいぞう)」に込められた意味を教えてください。
「藍臓(あいぞう)」っていうタイトルをつけさせてもらったんですけど、“あいぞう”って言葉そのものは、愛しさと憎しみの愛憎っていう意味と、私の名前の藍染の藍と臓物の臓という文字数の多い難しい字をあてさせてもらいました。
「紅のクオリア」という私のソロ曲があって、その2番に「覚えておかれよ あたためた愛憎」という歌詞があるんですけど、“この場所そのもの”への気持ちに寄り添うようになっていて、ZOCに対する私の必要なエネルギーって愛憎にけっこう近いなと思って、それはマイナスの意味ではなくて、いろんなことを全部抱えたままここに立ち続けたいっていう気持ちが歌詞の一文で表現されていて、私のZOCとして過ごす日々の中にどんどん溶けていったものだったなっていうふうに感じていたので、“あいぞう”っていうワードを使いたかったんです。
藍染の藍は大事にしている漢字なんで入れたかったし、こういうカチカチの堅苦しい字画の漢字のタイトルの方が私っぽいかなと思って。タイトルのフォントも、デザイナーさんが文字を組み合わせて作っていただいたみたいでかっこよくてすごい気に入ってます。

――掲載されている写真も楽しみです。
Masayoさんは、ZOCのライブ写真や、アーティスト写真などをずっと撮ってきていただいてたカメラマンさんで、一番私の顔のことを知っている人だったので、新しく撮り下ろしてもらうのもすごい楽しかったですね。
――フォトエッセイにもしっかりと書かれているとは思いますが、ZOCを卒業した理由を教えてください。
ZOCの活動をしていく中で、私はもうずっとZOCでいようという気持ちで活動してきたんですけど、メンバーが一気に辞めちゃってグループというものの形が変わっていく中で、メンバーが3人になって一度活動休止になったんですね。そのときは自分の意思ではないからZOCをやめようとは思ってなかったんだけど、自分の人生をしっかりちゃんと向き合って考えようってなったときに、ZOCの活動休止中に、お芝居は続けてやってみたりして、お芝居を通してやっぱり好きだなって思って、これで生きていきたいかもしれないと思うようになってきたんです。
私がこれまでZOCとして培ってきたことだったり、やらせてもらってきたことはやっぱ間違いなく価値ある藍染カレンではあったけれど、ここから一方先に進んで自分というものの存在価値を自分でちゃんと築いていける人になりたいなっていう思いがあって、まずは目の前の舞台のお仕事をやらせてもらいながら独り立ちしてみたいというか、そういう気持ちに自然となれたので卒業しました。
自分から次の場所に行きたいなと思えたっていうのがやっぱり一番あったのでそれをまず靖子ちゃんにお話しして、一緒に卒業を作っていこうという話をしてくださって、卒業発表してから3カ月と短い時間ではあったんですけど、10個ぐらい卒業イベントとかライブとかを卒業するライブの日に向けていろいろさせてもらえたのがすごい大事な時間でした。そういう時間の中でこの本を一緒に作らせてもらえたので、本当に駆け抜けた中で作れたなっていう感じがします。

――編集担当とはうまくコミュニケーションをとりながら制作を進められましたか。
本を作るというお話をいただいてからめちゃめちゃイベントやライブにも来てくれて、すごい熱心に向き合ってくれましたし感謝しています。ありがたいですね!
(編集担当)「よかったです!」
――今後はどんな活動がメインになるんでしょうか。
ライブする姿は見られなくなっても、舞台ってけっこう歌うことも多く、これまでとは別の形で歌や踊りなどに携わっていけたらなって思ってます。これまで培ってきたものを手放さないようにはしたいなって。ソロのアーティスト活動については明確なビジョンが見えないのでまだなんとも言えませんが、お芝居をやりたいと思っての卒業というのはあるので、目の前の仕事を大事に取り組ませていただきたいなと思ってます。

――ファンにメッセージをお願いします。
ZOCっていう場所を卒業して新しく進んでいくためにも、ZOCっていう場所をこれからも愛し続けていくためにも、この本を出すことが必要だったと思うので、すごくうれしいです。
あの時ZOCが好きだったとか、皆さんの中に少しでも好きなZOCがあれば、エッセイなんで恥ずかしいですけど、たくさんの方に手に取っていただけたらなって思います。
藍染カレンを好きな人、ZOCを好きな人、ZOCを好きじゃなくなっちゃった人とかいろいろいると思うんで、このフォトエッセイでそういう人の懐にぐっと入れたらなって思います。

撮影・取材・文=野木原晃一
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