【東京・東中野】手間ひまかけた豚清湯スープとキレのある醤油ダレがマッチ

東京ウォーカー

X(旧Twitter)で
シェア
Facebookで
シェア

「食堂 七彩」などで腕を磨いた店主が独立した「かしわぎ」。店名は東中野駅の開業時の駅名で、「地元の人に長く愛されたい」という思いが込められている。醤油ラーメンのほか、白たまり醤油やアサリなどの塩ダレを合わせた塩ラーメンも人気だ。

決して洗練された一杯ではない。また、特別高価な素材を使っているわけでもない。それでも「かしわぎ」のラーメンは、客をとりこにする不思議な力を秘めている。

営業中は行列が途絶えない。店の隣は駐車場で車の出入りがあるので、並ぶ際に注意しよう


以前は寿司店だった店舗を利用。そのため、カウンター内は狭く、寸胴などは奥の調理場に置かれている


中華の伝統的な製法がスープを高みに押し上げる


【写真を見る】奥深い味わいの「醤油ラーメン」(680円)


豚の旨味の中に、香味油の魚介の風味が立ち上り、奥深い味わい。黒胡椒を効かせ、パストラミ風に仕上げた肩ロースと、醤油ダレを塗ってオーブン焼きにしたバラの2種のチャーシューがのる。

■ラーメンデータ<麺>細・角・形状/製麺所: 麺屋 棣鄂・120g<スープ>タレ=醤油・仕上げ油=背脂魚介油/濃度: こってり○○○●○あっさり/種類:豚骨・魚介(煮干)

「掃湯方式」を用い、2日間かけて仕込むスープは黄金色に光り輝く


店主が最もこだわっているのがスープ。「掃湯方式」という、スープを掃除しながら仕上げる中華の技法を用いている。まず鶏ガラや豚骨などを強火で炊き、一度白湯の1番スープを作る。そこに新たなガラや煮干しと昆布、さらに鶏の挽き肉を加え、完成形となる2番スープに仕上げていく。

その時、挽き肉は旨味を出す一方、スープのアクや脂を吸収し、取り除く役目も。そうすることで白湯が、にごりのない清湯に変化していく。ただ、その分、手間も倍かかり、スープの仕込みには丸々2日を要するという。

香りとコクをプラスする仕上げの背脂魚介油


スープを飲んだ時に感じるコッテリ感は、香味油が演出。カツオ節やサバ節、煮干しなどの魚介を背脂で火入れしていて香りも豊か。

ザックリとした歯切れが楽しめる低加水麺は麺屋 棣鄂製


麺は京都の名門製麺所に発注。小麦の風味よりもザクザクとした力強い食感を重視し、国産小麦だけでなくあえて外麦も配合している。

スープにキレと甘味を加える黒醤油ダレ


旨味の強い超特撰醤油など3種をブレンドした黒醤油ダレ。真っ黒い色の正体は中国のたまり醤油で甘味を演出。コクのあるイワシの魚醤が隠し味になっている。

店主の今田匠さん


「僕自身がニューウェーブ系より、ノスタルジックなタイプが好き」と語る店主の今田匠さん。最もこだわっているスープについては「高級な素材を使わなくても、手間ひまをかければ、おいしいスープができる。それをこれからも証明していきたいです」と伝統的な製法の追求に意気込みを見せる。【東京ウォーカー】

編集部

この記事の画像一覧(全8枚)

キーワード

テーマWalker

テーマ別特集をチェック

季節特集

季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介

いちご狩り特集

いちご狩り特集

全国約500件のいちご狩りが楽しめるスポットを紹介。「予約なしOK」「今週末行ける」など検索機能も充実

お花見ガイド2024

お花見ガイド2024

全国1300カ所のお花見スポットの人気ランキングから桜祭りや夜桜ライトアップイベントまで、お花見に役立つ情報が満載!

CHECK!今が見頃の花見スポットはこちら

ページ上部へ戻る