「ガレーラ・サウナ立川」がニューオープン!時間制限なし、すべてマイペースで過ごす心地よさで、“あまみ”出まくりサウナの魅力に迫る
東京ウォーカー(全国版)
JR立川駅から徒歩5分の場所に2025年4月29日にオープンした「ガレーラ・サウナ立川」。男女別のサウナながら水着着用で楽しむという施設で、マッサージ店と飲食店を付帯しているという。オープンしたばかりで未知な部分も多く、ドキドキワクワクしながらさっそく体験してきた。

秘密(?)の路地を抜けると突然現れるサウナ施設


「ガレーラ・サウナ立川」はJR立川駅からほど近くにある。地図では確かに駅近にあるようだが、実際に歩いて行くと道がない。工事中で一見道がないように見えるところを勇気を出して進んでいくと現れる、スタイリッシュな建物が「ガレーラ・サウナ立川」だ。


建物の中に入るとすぐに受付。その横には飲食店、反対側にはマッサージ店が並ぶ。まずはカウンターで受付をする。予約の必要はなく、混雑していなければ、いつでも好きなときにふらっと来てサウナに入れるのがいい。受付を済ませるとロッカーのカギが渡され、棚からバスタオルとフェイスタオルを取って更衣室に向かう。

サウナはフィンランド語で南を表す「etelä」(エテラ)と、北を表す「pohjoinen」(ポホヨイネン)に分かれていて、男女は毎日入れ替わるシステム。実際に行った日は女性は「etelä」。脱衣所は黒のロッカーが並びややシャープな印象。ロッカーは2段になっているが、稼働しているのは上段のみのため定員は15名ほど。ここで持参した水着に着替える。


水着を持っていくのは荷物として負担になるが、自前の水着のほうが着慣れているので基本的には持参がおすすめ。ただ、電車での移動や、サウナの前後に予定がある場合は荷物が増えることになるので、レンタルウェアを借りるのもアリ。レンタルできると思い付きでサウナに行くことができるのでありがたい。

さて、着替えが済んだら扉を開けて、シャワー室へ。シャワーブースが5つあり、そこで汚れを落としておく。サウナでも使うのでフェイスタオルはサウナエリアに持って行くのをおすすめしたい。

シャワー室の隣の扉をスライドさせると、まるで中庭のような緑あふれる空間が現れる。木のベンチ、ハウスタイプのサウナが2つ、水風呂が1つととてもシンプルな構成。湯船はないので、水気を拭いたら、向かって右側のサウナ「maaperää」(マーペラー=土)へ。ヒノキの香りが漂うサウナ室は2段のひな壇になっていて、下段は座面も広く、上段に人がいてもあぐらをかいたり、体育座りのように座ったりしても許されそう。バケツとラドル(柄杓)も置かれていて、自由にロウリュが楽しめる。自由とはいえ、ほかの人の迷惑にならないよう、ロウリュをするときはひと声をかけてからがマナー。

こちらのサウナ室にはほとんどのサウナ室にあるものが、ない。そう、時計がない。通常サウナ室には12分計や砂時計などが置かれていて、何分入ったかを認識できるようになっている。だが、「ガレーラ・サウナ立川」ではすべてのサウナ室に時計を設置していない。「ペースは自分」をキーワードに、時間を意識せず、すべてのタイミングを自分の感覚にゆだねる。

サウナ室では水着着用ということもあり、マットなど敷く必要はなく、そのまま座ってOK。最初に入ったタイミングでは、まだ体が慣れていないので下段に座る。先客はなく貸切状態だったので、さっそくロウリュ。じわじわと蒸気がサウナ室内を巡っていき、体感温度が高まる。

正直、最初に入った瞬間はけっこう熱いと思ったが、かなり心地がいい。息苦しさや熱くて肌に刺激を感じるようなこともない。心地のいい空気が漂っていて、ゆっくりしていられる。もちろん時計を見ることもないので、本当に自分が出たいと思う瞬間が出るタイミング。

サウナ室を出たら、水風呂の横にあるシャワーで汗を流して水風呂へ。これも当たり前だが、水風呂に入る前はきちんと汗を流す、水風呂は飛び込んだり、潜ったりはNG。マナーさえ守れば、あとは自分のペースで。水風呂が苦手なら、ベンチで休憩しよう。ベンチは座っても、寝転がってもOK。とにかくほかの人に迷惑をかけなければ、全部自分のペースで過ごしていい。

次のサウナは「taivas」(タイヴァス=空)。こちらはドアを開けてびっくり。いわゆるひな壇がなく、フローリングの小部屋のような空間。フラットな床で自由な姿勢で過ごしていいということらしい。ほかの利用者に迷惑がかからなければ、横になってもいいし、あぐらをかいたり、脚を伸ばして座ったりしてもいい。サウナストーブの位置が低いため、「maaperää」とは違った空気の流れ。苦しさもなく落ち着く。

こちらでも同じように時間を気にせず自分のタイミングで外に出る。ちなみに、サウナエリアにもサウナ室内にも音楽は流れていないので、本当に時間を忘れて過ごせる。そのために「時間制限なし」にしたというのも納得。こんなに時間を気にせずデジタルデトックスする機会はなかなかない。なんだかとても贅沢なことをしているような、というのはあとで気づいたこと。サウナ→水風呂→外気浴の間は、ひたすらボーッとして過ごしていた。



とにかくサウナ室の居心地がいいのに驚き、そのせいか、1セット目でしっかり“あまみ”が出た。“あまみ”とは、サウナのときに皮膚にできるまだらな模様のことで、医学的には「動静脈吻合」というらしい。サウナで血管が拡張し、その後の水風呂で一時的に血管が収縮、さらに外気浴で再び血管が拡張することで起こる体に模様が出る。人によって出やすい、出にくいなどはあるようだが、“あまみ”が出るとなんだかいい体験だったと思ってしまう。無理に“あまみ”を出すのは意味がないし、危険でもある。こうやって何気なく、しかも自分のペースでサウナに入って“あまみ”が出るのがいいのだ。
北側と南側で異なるサウナが楽しめる



ここで、「pohjoinen」側も紹介。基本は同じで2つのサウナと水風呂がある。フィンランド語で火を意味する「palo」(パロ)は、名前の通り熱めの設定。サウナストーブが大きく、なかなかの威力。もちろん、セルフロウリュができるので、水をかけるとさらに体感温度が上がる。


もう1つの「metsä」(メッツァ=森)は八角形で、「taivas」と同じフラットな板の間。四角い部屋とは違った空気の対流があり、全身を包み込まれる。それほど広くないので、ほかに人がいると横になるのは遠慮したほうがよさそうだが、タイミングよく“貸し切り”状態になればぜひ横になってみたい。

水風呂はサイズ感も同じ。休憩用のベンチも緑も同じような感じだが、機会があれば両サイド体験してみたくなる。



サウナで大切な水分補給だが、ここでは「温泉水99」という超軟水を無料で飲むことができる。紙コップに名前を書いて、そこに水を入れて飲むスタイル。常温で設置されているものと、ペットボトルに入ってバケツで冷やされているものがあるのでお好みで。持ち込みもOKなので、自分の好きなドリンクで水分補給してもいい。持参した場合は、目印をつけてバケツの中で冷やすことができる。

時間制限がないので、自分がいいと思ったらサウナタイム終了。サウナに入る時間も、水風呂も、休憩も、すべてが自分のペース。時間を意識しながら時々時計を見てしまうのがクセになっていて、最初はちょっと戸惑うこともあったが、まったく気にせず過ごすとなんとなく解放感がある。これが心地よさの理由かもしれない。
サウナ後のお楽しみは「アケボノスタンド」のカウンターでサウナドリンク&サ飯


サウナタイムが終了したら、シャワーブースで体を洗って着替える。水着着用なのでこの時間がやや手間に感じるが、時間制限がないので、ここでもゆっくり自分のペースで。今回の体験では、大きめの手提げビニールバッグを持参し、レンタルしたバスタオルとジッパー付きビニール袋を入れてサウナエリアのベンチに置いていた。シャワーを浴びるときは脱衣所の床にそのバッグを置き、シャワーが終わったらバッグをシャワーブースのフックにかけてタオルで体を拭き、水着は自力で絞ってジッパー付きビニールに収納した。この辺は今後改善される可能性もあるそうで、水着用の脱水機の設置やシャワー室から脱衣所に戻る途中にタオルを置く棚の設置も検討しているとのこと。期待したい。

サウナが終わったら、すぐさまサ飯タイムへ。フロントのすぐ横に「アケボノスタンド」という飲食店が入っていて、サウナドリンクやサ飯はここで。「アケボノスタンド」は、立川を中心に複数の店舗を運営する「TRUSTY CORPORATION」が手掛ける飲食店。カウンターと壁際に少し立ち飲みできるスペースがある。

まず、サウナのあとと言えばサウナドリンク。もはや定番のオロナミンC×ポカリスエットの「オロポ」(500円)と、デカビタCとDAKARA(ダカラ)を合わせた「デカラ」(400円)がある。ソフトドリンクもアルコールも充実しているので、お好みでチョイスしよう。
1人でもいろいろ楽しめる小ポーションがうれしい




注目はフードメニュー。価格がかなりお手ごろ。これは、品数多くいろいろ食べられるように1人前が少なめの盛り付けだから。サウナ飯というと、ガッツリ系が多く量もしっかりあるイメージ。サウナ後はなぜだかおなかも空くし、ご飯がおいしく感じられるので、しっかり食べられるサ飯はうれしいが、あれこれ食べたい欲求もある。ちょこちょこ食べができるのはかなり魅力的だ。

それぞれが食べ切りサイズなので、1人でも、もちろん複数人でも、いろいろな味を楽しめる。ということで、いろいろオーダー。食欲にまかせてオーダーしたのは「白センマイ刺し」(480円)、「エビフライタルタル」(300円)、「アンチョビポテト」(480円)、「熱~いキッス♡」(200円)、「鶏つくね」(200円)、「サバ缶ブイヤベース」(420円)、「ガーリックトースト」(150円)。ドリンクは「デカラ」と「オロポ」にして、これで3130円。

「アケボノスタンド」はサウナ施設とは別なので、飲食利用のみもOK。この日は小さな子どものいるファミリーやひとり飲みの女性などもいて、何となく会話も広がって楽しく過ごせた。残念ながらマッサージは予約でいっぱいだったが、サウナ後のマッサージという贅沢も自分へのご褒美としては最高だ。
「ガレーラ・サウナ立川」は、お風呂がないサウナ専用施設。駅から近いのにわりと静かで緑も多く、自分のペースでただただゆっくり過ごすことができる。外気浴が気持ちいい今の時期にはのんびり休憩ができる点もおすすめポイント。なかなか普段はできないが、時計を外して本気で時間を気にせず、サウナを通して心も体もゆるめてみるのもいい。
※男女別サウナだが、水着着用が必須。サウナウェアのレンタル可能
取材・文=岡部礼子
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