【連載/ウワサの映画 Vol.9】”スーパーヒーロー大集合”の元祖。待望のDCユニバース!
東海ウォーカー
アメコミ界の2大巨頭にして永遠のライバル、DCコミックスとマーベル・コミック。マーベルの「アベンジャーズ」に続き、老舗中の老舗であるDCがようやく腰を上げ、自社のスーパーヒーローたちをスクリーンに集結させました!ずいぶんと待たされましたが、待った甲斐があった…、満を持してのDCEU(DCエクステンデット・ユニバース)の幕開けです。

映画ではマーベルに先を越されましたが、コミックにおいては、1960年に発表された「ジャスティス・リーグ」こそが”ヒーロー集結もの”の元祖です。「ヒーローが集うとウケるじゃ~ん」とマーベルがパクった感は否めず、やっぱりDCに肩入れしちゃいます。5年前の「アベンジャーズ」公開時に書いた「ジャスティス・リーグと競演する日を待ってます」という個人的念願も募るばかりで、2社のキャラ(この際、誰でもいい!)を同一スクリーンで観ずには死ねない…。コミック上では何度かクロスしてるわけだし、映画も、そろそろ…?

「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」の後日、スーパーマン(ヘンリー・カビル)亡き後の世界を描く今作。宇宙からの侵略者の襲来を察知したバットマン(ベン・アフレック)は、アマゾン族の半神プリンセス・ワンダーウーマン(ガル・ギャドット)と共に”超人スカウト作戦”に乗り出します。地上最速を誇る学生・フラッシュ(エズラ・ミラー)、海の王国・アトランティスの女王と人間とのハーフである海洋生物の王・アクアマン(ジェイソン・モモア)、世界中のPCにアクセスできる半分人間 &半分機械のデジタルデバイス・サイボーグ(レイ・フィッシャー)の3人を迎えチームを結成。3つそろえると絶大な力が手に入るという”マザーボックス”を集め世界征服を狙う、強敵・ステッペンウルフを迎え撃ちます!

ジャスティス(正義)のために戦う最強のリーグ(仲間たち)の、出会いから結成までがアツすぎます。有名なヒーローの”スカウトマン目線”で、無名のメンツのドラマを深く理解していく設定が効を奏しましたね。スカウトする側も含め、能力や存在を隠して生きる一匹狼の超人たち。彼らが抱える”孤独感や疎外感”という接着剤がチームをガッチリ固めていくさまを、2時間という尺の中でぬかりなく捉え、気付けば全員のファンになっちゃてるから不思議…。

見逃せないのが、動揺丸出しでクールなキャラが崩壊しかけているバットマンです。ユーモアもある今作限定と思われるキャラ作りが、暗めなDCワールドにほどよい明るさをもたらしました。自警し、裁きも下すビジランテ活動に半生を捧げてきた彼が、自分の闇から抜け出そうと無理してる姿がちょっとかわいい。スーパーマンが気づかせてくれた”人間のいい部分”を戸惑いながら引き出し、チーム・プレイヤーとして成長していく…。このストーリーテリングも、必然的で巧いですねぇ。今回の同情を誘う演技で、クリスチャン・ベールの威光のとばっちりが気の毒なベン・アフレックの株が上がることを願います。

ハンパない神々しさでワンダーウーマンを演じるガル・ガドットも、もはや主役級の貫録!8月に公開された単品映画も爆発的ヒットを記録し、瞬く間に世界的ミューズになったガル。女もホレる傑出した気高さと美しさで、またもや観客を虜にしちゃいますよ。バットマンには悪いけど、チームがまとまるには、あの優雅な微笑みひとつあれば十分な気さえしてきます…。

ゲイリー・クラーク・ジュニアによるビートルズのカバー「カム・トゥゲザー」による締めも完璧で、より力強く、かっこよく作品が完結します。エンドロール後の”予告”と併せて要チェックです。あと、ネタバレ厳禁につき詳細は書けないので、「バレては困る重要なネタがあります!」とだけ書いておきますね。【東海ウォーカー】

【映画ライター/おおまえ】年間200本以上の映画を鑑賞。ジャンル問わず鑑賞するが、駄作にはクソっ!っとポップコーンを投げつける辛口な面も。そんなライターが、良いも悪いも、最新映画をレビューします! 最近のお気に入りは、上記「ジャスティス・リーグ」のエズラ・ミラー!
おおまえ
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