京王井の頭線でおさえておきたいラーメン店5選!二郎インスパイア系、ソウルフードの一杯など気になる新店に加え、半世紀越えの老舗、話題の“麹らぁめん”も要チェック

東京ウォーカー(全国版)

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今や日本の国民食として愛されるラーメン。関東圏だけでも数多くのお店が点在し、それぞれの個性やこだわりを詰め込んだラーメンを提供している。

多種多様なラーメン店の中から、特におすすめの店舗を沿線ごとに紹介する当連載。第5回は京王井の頭線の5軒を厳選して紹介する。創業70年の老舗「永福町 大勝軒」、二郎インスパイア系「ぶっ豚」、腸活でも注目される麹らぁめんを出す「田祭木」といった気になる“麺々”が勢ぞろい!

【下北沢】簡単なコールと卓上カスタマイズで気軽に楽しめる!二郎インスパイア系「ぶっ豚 下北沢店」

2025年7月にオープンした二郎インスパイア系ラーメン店「ぶっ豚(とん) 下北沢店」。極太麺に濃厚な豚骨スープ、満腹中枢をさらに刺激する山盛りの野菜、チャーシューが堪能できる二郎系ラーメン店だ。コアなファンを抱え、ひとつのラーメンのジャンルとして確立されている。そんな二郎系の一杯をより気軽に、ビギナーにも楽しんでほしいという思いで営業しているのが同店。

カウンター、テーブルを用意。土地柄もあり、学生やアーティストなどの利用が多い

メニューは自家製の極太麺や特製のカエシをベースとした「らーめん」「油そば」「つけめん」の3種類。それぞれ、小サイズでも一般的なラーメン店と比べて麺の量が倍近くあり、トッピングの野菜やチャーシューの量もかなりのボリュームとなっている。同店でいうところの普通サイズは、他店の大盛り以上のサイズ感なのでビギナーは注意が必要! 

二郎の直系店だとコールをはじめとする独自のルールがあったり、コアなジロリアン(ラーメン二郎の熱狂的なファン)たちに囲まれた雰囲気だったりと、ビギナーにはハードルが高いのが正直なところ。だが同店では「“二郎の入り口”として利用してほしい」と、ビギナーに優しいサービスがいくつも用意されている。

「小らーめん」(980円)。野菜、アブラはともに「マシ」でオーダー

今回は看板メニューの「らーめん」を注文。麺の量は「小」でも300グラム、「大」になると450グラム(※麺量は茹で前)。麺だけでも腹がはち切れそうなほど大盛りだが、同店ではプチサイズ200グラムを用意しているので、食べ切れるか不安な人でもご安心を。

麺は自家製麺でモチモチの食感が心地よく、噛むごとに風味が広がる。通常「かため」だが、注文時に「柔らかめ」に変更も可能。

【写真】食券を渡す際に「野菜」「アブラ」の量をオーダーする

二郎系といえば注文前のコール。一般的には野菜、アブラ(豚の背脂)、カラメ(味の濃さ)などの量を伝えるのが定番だが、こちらでは「アブラ」、モヤシとキャベツの「野菜」の2つ。それぞれ「普通」「マシ」「マシマシ」の3種類から選ぶスタイルだ。

チャーシューのことを「豚」と呼ぶ。「豚」の追加も可能(1枚130円、2枚260円)

「アブラ」は豚の背脂を醤油ベースのカエシに漬け込んだもの。キレのあるカエシと背脂のコクが感じられ、スープに溶け出して適度な濃さになるので、濃い味が好みの人は「マシ」や「マシマシ」でもOK! 

またチャーシュー「豚」は1枚約45グラムと大ぶりにカットした自慢の一品。豚バラ肉にタレがしっかりと染み込んで、ホロホロととろけるような食感。通常は2枚入りだが、1枚減らしてその代わりに「黒烏龍茶」1本を別で提供してもらうことも可能だ。これは大盛りの麺や具材まで食べられないという人に向けたうれしいサービスで、女性を中心に評判なんだとか。変更希望の場合は注文時にスタッフまで。

卓上のトッピング。マヨネーズ、ショウガ、酢、カエシ、コショウ、刻みニンニクの全6種類

「野菜」「アブラ」を好みの量で注文したら、まずはそのままで味わってみよう。豚骨をじっくり炊き上げたスープは豚の旨味をしっかり強調しながらも、まろやかな口当たりを実現した絶妙なバランス感が魅力。

ある程度食べ進めたら、卓上に置かれた6種類の調味料で味変してみるのもおすすめ。コショウなどでカラメ(味濃い目)の調整ができるほか、マヨネーズ、刻みニンニクなどで背徳の旨さを実感するもよし、酢をかけてさっぱり楽しむもよし、と楽しみ方は自由。

「台湾油そば」(小1080円)。各メニューに「魚っ豚」「辛っ豚」(各100円)の追加トッピングも可能

「らーめん」と並んで人気の高い「台湾油そば」。カエシを和えた極太麺の上に、フライドオニオン、たっぷりの魚粉、自慢の「豚」などの具材、特製の「台湾ミンチ」をトッピングしたもの。味の決め手となる「台湾ミンチ」は山椒、鷹の爪、プラックペッパーなどで作る同店のオリジナル。ピリッと刺激的な辛さがクセになり、大サイズでもペロリとたいらげてしまうほど。麺の量は「大」(1180円)、「プチ」(1050円)もあるので少食でも安心。

下北沢駅東口を出て、徒歩20秒ほどで行ける好立地

■ぶっ豚 下北沢店
住所:東京都世田谷区北沢2-20-14 地下1階/電話:03-5787-5810/営業時間:11時〜15時30分、17時〜23時(LO)/定休日:なし/支払い方法:現金のみ

【明大前】地鶏と金目鯛の旨味を存分に!淡麗でも味わう深い「地鶏と金目鯛 中華そば 導」の特製中華そば

「地鶏と金目鯛 中華そば 導(しるべ)」は明大前駅すぐの場所に店を構える人気店。運営元は「ぶっ豚」など二郎系ラーメン店を展開し、人気を集めるが、2022年から新たな挑戦として淡麗系ラーメン店の展開をスタートさせた。そして、その皮切りとなったのが2022年11月にオープンした同店。

明大前駅すぐにある店は「ぶっ豚」の跡地を利用したもの

「地鶏」と「金目鯛」の中華そばを2大メニューとして掲げる。厳選した素材を惜しみなく使い、豊かな風味や繊細な味わいを実現。淡麗ながらコクをしっかりと感じる珠玉の一杯は必食だ! 

「金目鯛中華そば」(890円)。別皿の柚子胡椒でさわやかに味変できる

「地鶏と金目鯛 中華そば 導」

看板メニューのひとつ「金目鯛中華そば」は、金目鯛の兜(頭)を使ったダシが味の決め手。ごまかしの効かない淡麗系だからこそ、産地を厳選するなど素材選びから一切妥協はしない。さらに、濃い旨味を出すため素材を大量に使い、長時間丁寧に炊き上げているのもこだわり。すぅ〜っと優しい口当たりながら、豊潤な金目鯛の奥深い味わいが広がる一杯に仕上がっている。また、トッピングの金目鯛の切り身は香ばしく、素材自体の旨味も強く感じられるよう炙りを入れている。

ダシの香りを逃さないように、提供の直前に加熱するのもこだわり

国産の全粒粉「春よ恋」をメインに、数種類の小麦粉をブレンドした細麺を採用しており、コシがあり喉越し抜群だ。さらに、低加水で歯切れがよく、スープとの相性も抜群。ダシから感じる風味に加え、仕上げに鯛油を加えることで魚介の香りと味わいはより芳醇に。白醤油ベースのカエシを使い全体をほんのりと甘口に仕上げ、魚介の旨味を強調している。

「上州地鶏あっさり淡麗 中華そば」(850円)。地鶏と蛤スープに背脂のコクを効かせた「上州地鶏こってり背脂 中華そば」(850円)もある

群馬県のブランド鶏「上州地鶏」の丸鶏をふんだんに使った「上州地鶏 中華そば」もイチオシ。スープは地鶏と水のみで9時間以上煮出し、すっきりとした口当たりだが、濃厚なコクが楽しめる。透明感のある見た目とは裏腹に、ガツンと感じる旨味に驚く一杯だ。

地鶏の旨味が溶け込んだ輝くスープ。注文時に味の濃さ(濃いめ、薄め)が選べる

■地鶏と金目鯛 中華そば 導
住所:東京都世田谷区松原2-45-2 明大前レインボービル/電話:03-5376-8011/営業時間:11時〜15時30分、17時〜23時(LO)/定休日:なし/支払い方法:現金のみ

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