【京都 珠玉のおやつ】「みどりぃ~の、持ってきて~」舞妓さんの言葉から生まれたフルーツゼリーにうっとり
関西ウォーカー
昔から舞妓さんや芸妓さんが通う学校に配達に行くなど、舞妓さんたちがひいきにする喫茶店が「切通し 進々堂」(京都市東山区)。
家族で営むこちらでは、楽屋見舞いに持って行ったゼリーを気に入った舞妓さんの「あの、みどりぃ~の持ってきて~」という舞妓言葉から、店主・藤谷 攻さんが名付けたフルーツゼリー、「舞妓さん好み みどり~の、あかい~の」(各350円)が名物となっている。
鮮やかなゼリーはそれ以来、祇園町でその愛称と共に、約35年以上親しまれ続けている(「京都 珠玉のおやつ」より再構成)。

固まるのに6時間! シンプルながら手間のかかるゼリー
「特別なことはなにもしていません」と、奥さんが考えたゼリーは素材も製法もすべてシンプル。イチゴやメロンのシロップを入れたレモンゼリーを固めてから季節の果物を入れ、最後にレモンゼリーを上がけするという、いたってわかりやすい作り方だ。
しかし、3層になっているゼリーは、一つの層を固めてから順番に流し込むので、完璧に冷やし固めるのに6時間以上もかかるそう。そんな手間ひまかけて作られたゼリーは、しっかりとレモン果汁が効いていて、甘さも酸味もたっぷり。
溶けにくいようにと通常入れられる寒天は使わず、ゼラチンだけで固めているので、弾力はしっかりあるものの、プルンプルンでとろけるような食感もクセになりそう。誰もが「懐かしい」と感じる何度でも食べたくなる味わいだ。
レモンゼリー「きいろい~の」も登場

最近では、レモンゼリー「きいろい~の」と3色セットで買う人も増え、カラフルな見た目とその味わいで、さらに人気を集めている。舞妓さんのなにげないひと言が商品名になったりと、客との距離が近い店では、人との縁を大切にする温かさでいっぱい。
どのメニューも、「自分たちが作れる範囲で、一番おいしいと思えるものを」という気持ちで作られていて、まるで家庭のような味わいが楽しめる。食べるだけでほっとする、そんな味が60年以上愛されている。【関西Walker「京都 珠玉のおやつ」編集部】


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