知らないと恥ずかしい!?年末年始のマナーとしきたり【初詣/三が日のタブー】編

東京ウォーカー(全国版)

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2025年も残すところあとわずか。今回は年が開ける前に知っておきたい「初詣」のマナーと、意外と知られていない「三が日のタブー」について紹介。教えてくれたのは「NPO法人 日本サービスマナー協会」(東京都中央区)で講師を務め、日経クロスウーマンアンバサダーとしても活躍中の大浪千穂さん。幸運な1年を送ることができるように、正しいマナーをしっかりチェックしておこう。

新年といえば初詣。マナーを守って神様に失礼のないように(C)YUKKI(ゆっきー)/PIXTA

参拝の仕方に決まりはあるの?

年始になると、初詣に訪れる人たちで神社やお寺は大にぎわい。そこで覚えておきたいのが参拝の仕方。知らず知らずのうちにマナー違反をしているケースもあるので注意したい。

「初詣とは、神社なら神道の神様、お寺なら仏教の仏様に新年の挨拶と、新しい1年の幸せを祈願するもの。神社とお寺では、参拝の仕方が違うのをご存知ですか?」

「神社の場合はまずは入口の鳥居の前で一礼します。境内では、中央の道(正中)は神様の通り道とされているため、端を歩くようにしましょう。手水舎では右手で柄杓を取り、水をくみ上げたら左手に水を少量かけて清めます。柄杓を左手に持ち変え、同じように右手を清めます。柄杓を右手に持ち変えて左手に水を溜め、水を口に含んで静かにすすぎます。再度左手を清めたら、柄杓を縦にして、持ち手まで水を流して清めます。拝殿に着いたらゆっくりと二礼二拍手一礼をします」

「お寺の場合、神社のように明確な参拝作法はありませんが、山門をくぐる際に軽く会釈をするとよいでしょう。境内の歩き方や手水舎のやり方は基本的に神社と同じです。お祈りの仕方は合掌一礼が基本です。ただし、お寺では拍手は行いません」

【参拝のルール】
1.入口の鳥居で一礼
2.境内では道の端を歩く
3.手水舎では右手で柄杓を取り、水をくみ上げたら左手に水を少量かけて清める
4.柄杓を左手に持ち変え、同じように右手を清める
5.柄杓を右手に持ち変えて左手に水を溜め、水を口に含んで静かにすすぐ
6.再度左手を清め、柄杓を縦にして、持ち手まで水を流して柄杓を清める
7.拝殿では、ゆっくりと二礼二拍手一礼する

手水舎では、一連の作業を柄杓1杯の水で行う(C)muuKo/PIXTA

お祈りは何をお願いしてもいい?

「お祈りに関しても、神社とお寺では考え方に違いがあるといわれています。神社は、古来から『現世の願い』をする場所として親しまれていて、家内安全、健康祈願、商売繁盛、受験合格など、生活に関わる願いごとをするのが伝統的。一方お寺では『仏様の教えに従い、心を整える』という考え方があるため、家族の安泰、心の平穏、ご先祖供養、厄除け・厄払い、病気平癒、学業成就など、願いというより“自分の心や生き方を整える”祈願をするとされています。とはいえ、現代では『具体的なお願いごと』をしても問題ありません。お寺でも合格祈願、商売繁盛、安産祈願などの祈祷が普通に行われています」

お祈りをするときは、神様や仏様に感謝の気持ちも忘れずに(C)zak/PIXTA

お賽銭に関するマナーはある?

「金額には決まりはなく、気持ちが大切。多ければ多いほどよいということもありません。一般的にはご縁がある5円玉や五重の縁があるとされる50円玉など語呂合わせで縁起のいい額にするケースが多いですね。逆に10円は遠い縁ということで、ご縁が遠のく、510円もご縁が遠のくなど、縁起の悪い金額の語呂合わせも。ただ、こうした語呂合わせはあくまで俗説で、気にしすぎる必要はありません」

初詣は一般的に正月三が日中に行くのが望ましいとされているが、明確な期限はない。三が日を過ぎた場合は、関東では1月7日まで、関西では1月15日までの松の内を目安にするとよいといわれている。昔は地域の守り神である氏神様(神社)に挨拶に行くものとされていたが、現在では、氏神様に参拝する人も多い一方で、好きな神社やご利益のある神社・お寺に足を運ぶ人も多々。縁結びや商売繁盛など、叶えたい分野にご利益があるとされる神社やお寺に行くのもいいだろう。寺社仏閣という神聖な場所に行くので、ダメージ加工の多いデニムや、裸足はNG。カジュアルすぎず、清潔感のある服装で訪れよう。

お賽銭は賽銭箱にそっと置くようにして入れる(C)keyphoto/PIXTA

意外と知らない三が日のタブー!

「掃除や洗濯は、福を払ってしまう、洗い流してしまうということからタブーとされています。包丁など、刃物を使うのも避けましょう。刃物を使うと福・縁・運を切ってしまうと考えられ、使わないほうがよいとされる風習があります。また、火事の防止はもちろん、昔の日本では、正月は労働を休む重要な節句であったため、火を使う=料理をするという意味合いがあることから、火を使うのもよくないとされています。これらすべては、家事を控え、家の中を静かに保つことで、年神様を心地よくお迎えする期間とされてきました。必ず守らなければいけないというしきたりではありませんが、心にとどめておくといいですよ」

お正月は家事をせず、みんなで年神様をもてなそう(C)Fast&Slow/PIXTA


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取材協力/NPO法人 日本サービスマナー協会

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