北海道ゆるっと鉄道旅~宗谷本線4:日本最北の駅、稚内駅とその先を目指して

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稚内駅に到着した旭川駅発の普通列車


宗谷本線の旅の最終回は、いよいよ日本最北の駅、稚内駅へ!

豊富温泉で美肌の湯と絶品グルメを楽しんだあと、豊富駅から稚内駅行の列車に乗ります。車窓にはしばらくの間、牧草地や低木の森が続きます。抜海(ばっかい)駅を過ぎしばらくすると車窓左手の視界がぱっと開け、日本海に浮かぶ利尻富士の姿がちらりと! 絶景の余韻に浸っていると、ほどなくして街の風景が見え隠れしてきました。列車が街に入り南稚内駅を経て約4分で、終着稚内駅に到着。日本最北の駅とかつてその先まで線路が伸びていた北防波堤を探索し、さらに最北の地となる宗谷岬を目指します。

稚内駅で日本最北の駅の証を探そう


最北端へ来た証をここで! ガラス越しに撮影できます


列車が自転車と変わらないくらいゆっくりとホームへと近づき、静かに日本最北の駅に到着しました。ホーム一面のみの終着駅。「日本最北端」「枕崎駅より3099.5km」など、ホーム上にはここが日本最北の駅である証がいくつか掲げられています。

“証”を手短に記念撮影したらホームの先へと進み改札を出て、ガラス張りの明るい駅舎内の待合スペースへと向かいます。ガラス越しにホームを見ると、行き止まりの線路の先に「最北端の線路」の案内表示が。ここは絶好の記念撮影スポット! ぜひ、撮るべし!

稚内駅は、バスセンターと道の駅がある稚内駅再開発ビル「キタカラ」内の一角にあります。待合スペースのすぐ隣には地元の土産物や弁当などを販売するショップのほか、カフェやスイーツ店、お食事処もあります。最北の旅を終えて列車で帰る時、土産物探しや列車待ちにうれしいスポットです。

ホーム上にある最北端の証


九州の枕崎駅まで、列車でのんびり旅をしたら何日かかるでしょう?


キタカラ内では、地元の素材を使った軽食やスイーツ、食事も楽しめます


かつて線路はさらに北へ。北防波堤ドームは必見!


駅舎北側にある「日本最北端の線路」の碑


稚内駅の待合スペースの床には、室内を横切るように伸びる線路が埋め込まれています。片方はホーム側へと続き、反対側は屋外の広場へと続いています。

線路をたどり駅舎の外に出てみると、広場のど真ん中に列車止めとともに「日本最北端の線路」の碑が。ここはかつての終着点。2012(平成24)年にグランドオープンしたキタカラの整備の過程で線路が若干短くなり、かつての駅舎に隣接していた線路の終着点が記念スポットとして整備されました(稚内駅の駅舎は前年より供用開始)。

実ははるか昔、この先にも線路が伸びていました。宗谷本線は戦前、日本の統治下だった樺太(現サハリン)へと向かう連絡船「稚泊(ちはく)航路」へ接続する役目も担っていたため、稚内駅の先にある稚内港の桟橋まで線路が続いていたのです。この桟橋には高さ約14m、長さ400m以上もの巨大なドーム型をした防波堤があり、宗谷海峡の高波や北風から乗り換え客を守っていました。

戦後は連絡輸送の役目が終わり、列車が港までやって来ることはなくなりましたが、防波堤は現役。「北防波堤ドーム」と呼ばれ、利尻島や礼文島の玄関となる稚内港を守り続けています。

土木学的にも貴重な建造物として注目され、北海道遺産にも認定されています


荒波から港を守る北防波堤ドーム


古代ギリシャ建築のようなエンタシス状の円柱が特徴


さらに北へ! 宗谷岬を目指して


宗谷岬にある「日本最北端の地の碑」。水平線の右側にはサハリンの島影が見えます


稚内駅まで来たら、本土最北端の宗谷岬まで足を踏み入れたくなるのが旅人の心境。ぜひ、目指してみましょう。

宗谷岬へは稚内駅からバスに乗って約50分。弓なりに続く海岸線と遠ざかる稚内市街地を車窓左手に眺めながら、北へ北へと進みます。海の対岸に見える稚内市街地やノシャップ岬が視界から消えると宗谷海峡の大海原が広がり、ほどなくしてサハリンの島影がはるか彼方に! いよいよ最北の地、宗谷岬へ到着です。

宗谷岬バス停で下りると、目の前が宗谷岬。岬といっても地形が鋭くとがっていたり断崖の上にあったりするわけではないので、最果て感や秘境感はちょっと薄く感じるかもしれませんが、ここが正真正銘の最北端。帰りのバスが来るまでの限られた時間、最北の地を踏みしめまくりましょう!

有名な「日本最北端の地の碑」前で記念撮影するのはお約束。岬周辺の土産店で販売している「日本最北端到着証明書」も旅の記念のマストアイテム。さらに時間に余裕があるなら、岬を背に丘の上へと続く道を登り、岬を見下ろす風景を眺めるのもオススメ! 天気がよく空気が澄んでいる日はサハリンもくっきり綺麗に見えますよ♪

日本最北端到着証明書は1枚100円で販売


稚内駅と宗谷岬を結ぶ路線バス。宗谷岬の先はオホーツク海側を通り、旧天北線の代替バスの役目も担い一部は音威子府駅まで行きます


丘の上から眺めた宗谷岬


音威子府駅からスタートした宗谷本線の旅。宗谷岬にて終了です。みなさんも最北の地を目指して、のんびり列車で旅をしてみませんか?

※駅や列車、お店の紹介内容は2017年10月現在の情報です。

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