思わせぶりがうまい男に「いるよね~」と共感殺到!「それ脈ありじゃないの!?」期待させられるだけのツライ恋【作者に聞く】

東京ウォーカー(全国版)

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思わずドキッとしてしまう絶妙な台詞をサラッと言ってくる北山。画像提供:(C)イララモモイ/サイコミ(Cygames)

好きな人のひと言に一喜一憂する、あまりにもリアルな片思いを描いたイララモモイ( スマートフォン・PC向けマンガ配信サービス『サイコミ』 で連載中の人気作で、Twitterに第1話を掲載したところ1.4万いいねを記録。「エモい表紙と違う展開で、そのギャップが面白い」「今まで読んだ中でズバ抜けて現実すぎる漫画」といった声が寄せられている。王道恋愛の“うまくいく流れ”をあえて裏切り、「現実ってこうだよね」と思わせる距離感を描く作品である。

再会から始まる、運命“かもしれない”恋

軽音サークルで中学時代の同級生と偶然の出会い!!画像提供:(C)イララモモイ/サイコミ(Cygames)

『付き合えなくていいのに』3画像提供:(C)イララモモイ/サイコミ(Cygames)

同じインディーズバンドが好きで、話が盛り上がる画像提供:(C)イララモモイ/サイコミ(Cygames)

主人公の清水えりこは、大学での出会いに期待し、友達の美鈴と軽音サークルの新歓に参加する。そこで再会したのが、中学時代の同級生・北山くんだった。えりこにとって彼は特別な存在である。かつて「指がきれいだね」と褒めてくれた、そのひと言を大切に覚えていたからだ。

再会後、好きなインディーズバンドが同じだとわかり、2人は盛り上がった。帰り道には“聖地巡礼”と称して並んで歩く。中学時代に憧れていた彼と、好きな音楽の話をする時間——。えりこが浮かれてしまうのも無理はない。さらに北山は「指長くてきれいすね」と再び指を褒める。運命かもしれないと胸が高鳴る。しかし現実は、北山がえりこを同級生としてすら覚えていないという残酷さを突きつける。

嘘はつかない、でも思わせぶり

その後も北山は、ときおり期待させるような言葉を投げかける。「もしかして脈あり?」と感じさせる絶妙な距離感。しかし決定的な一歩は踏み込まない。嘘はついていない。だが、希望を抱かせる。その曖昧さが、えりこの感情を大きく揺らす。

このリアルな片思いを描いた理由について、イララモモイさんは「片思いをする女性の話が好きなので、思いを寄せる相手に全く覚えられてないのに舞い上がっちゃう女の子ってかわいいよなと思いながら描いていました」と語る。設定自体は取材や実体験ではなく、担当編集者と相談しながら構築したものだという。「昔、同級生に指を褒められた」というエピソードは担当者の提案だそうだ。

主人公えりこは、恋愛経験があまりない設定で描かれている。だからこそ、ひと言の優しさが何倍にも膨らむ。作者自身は「可愛いなあ、この子たち」と思いながら描いているというが、読者からは“リアルすぎる”との感想が多く寄せられている。「ちゃんとキュンキュンしてる」としつつ、「自分の体験に重ねたり、フィクションとして楽しんだり、人それぞれの楽しみ方をしてもらえたら」と話す。

また、作中で“クズ”ともとれる北山については、「実際にクズかそうでないかは、読者の皆さんに考えていただきたいです」と語る。クズの定義は曖昧であり、「私自身は、北山もすっごく可愛いやつだなと思っています」と笑う。

本作は、甘いだけの恋愛物語ではない。問題提起を含みつつ、笑いも交えた欲張りな作品だという。期待して、落ち込んで、また期待してしまう。片思いの“やめられないループ”を描く物語である。

取材協力:イララモモイ(@iroiro_kangae)

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