【ホラー】「そこを動くな」110番してつながった“声”に凍りつく!逃げ込んだ電話ボックスで起きた恐怖【作者に訊く】
東京ウォーカー(全国版)
幼なじみの“美良”にキャンプ場でのバーベキューに誘われた“好実”だったが、実はこの地に根付く“トキメキ様”を召喚するための10人目の生贄として選ばれただけだった。天涯孤独だった好美は、幼いころから分け隔てなく話しかけてくれる美良を友人だと思っていたが、美良のほうは全く違っていて、“どうでもいい存在だから”やさしくしていただけだったのだ。
騙されてキャンプ場に連れ出されたことに気づいた好実は逃げ出す。そして逃げ出したときに目に映ったのは、ひっそりと建つ「電話ボックス」だった!
本作『トキメキ様』を読んだ読者からは、「電話ボックス…」「中に入ったら“襲われる”イメージしかないな、電話ボックス」「電話ボックスを使ったホラー、おもしろかったです!」などの声が沸いた。今ではなかなか見かけなくなったが、往年のホラーシーンを盛り上げてきた「電話ボックス」というモチーフに読者が釘付けだ。電話ボックスに逃げ込んだ好実は助かるのか…?混乱する思考をフル回転させながら、震える手で110番を押すが、つながった先は警察ではなく、声の主は「そこを動くな」と命令する。そのとき、背後からダンッという大きな音が…!!追い詰められた好実はどうなってしまうのか…?
本作を描いたのはホラー漫画を得意とする清澄 巴(@kiyosumi6R6152)さんである。「コミティアに参加してみたいと思い立ち、得意分野のホラーで頭の中にあった話をいくつかピックアップして、しっかりと描き出してみました」といい、本作はその中の1作品である。清澄 巴さんに詳しく話を聞いてみた。
――本作で登場する怪異「トキメキ様(=十目鬼様)とは、どのような怪異なのでしょうか?
考えていた構想としては「大昔に生贄を捧げて生み出したけど、その目的(戦に勝つ)は達成したのに消すことができず、戦のない現代になっても生贄を捧げて生かし続けなくてはならなくなった存在」というものです。
ただ、こういう裏設定のようなものはありつつも、巻き込まれた主人公のジェットコースターのような展開を見せることを作中では重視しました。
――なるほど!清澄 巴さんがオリジナルで生み出した怪異なんですね…とても怖かったです!
オリジナルで考えたものなんですが「生贄の魂がひとり消えたらひとり補充しなければいけない」といった設定など、今まで自分が見聞きしてきたホラーや伝承の影響は受けていると思います。
――電話ボックスに逃げ込む前、遠目に電話ボックスが見えたシーンが一番恐怖でした。今は見かけなくなった電話ボックスですが、すごく印象的でした?
本当に数が少なくなってきましたよね。ただ田舎に住んでいると、山の中の駐車場や
街灯がほとんどない田んぼのあぜ道などの暗闇の中に、ポツンと緑色に光っている電話ボックスを見かけることがあるんですよ。
――その電話ボックスを、本作の重要シーンに用いた理由は?
寂れた場所にある電話ボックスって、独特の雰囲気を醸し出しているんですよね。もし何らかの非常事態で携帯が使えず、電話ボックスに駆け込むしかなかったら…と想像しながら、実際に自分で入ってみて内側から外を見てみたんです!すると周囲は真っ暗で、狭い個室の中から見えるのは電話ボックスの光が届く範囲くらい…。このシチュエーションをいつかどこかで使いたいなと思った経験からです。
清澄 巴さんは「ホラー作品は日常の中でヒントを得やすく、自分の中では描きやすいジャンルなんです」と教えてくれた。日常で見つけたヒントだからこそ、次の瞬間に自分にも起こりうる可能性を秘めていて、恐怖がジワジワと迫ってくるのであろう。この作品を読んだあと、もし電話ボックスを見かけることがあったら、実際に入ってみて清澄 巴が描いた“独特の雰囲気”を体感してみてはいかがだろうか?
取材協力:清澄 巴(@kiyosumi6R6152)
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