「意識ありながらあんなひどいことを言ってたんかい!」→せん妄状態を謝罪した父の言葉に救われた一人っ子の本音【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)
自身の右耳難聴や子宮内膜症などをコミカルに描いてきたキクチさん(
kkc_ayn
)。なかでも、20代での母の看取りを綴ったコミックエッセイは大きな反響を呼んだ。それから約二年。今度は父がリンパ腫で倒れてしまう。母の介護経験があるとはいえ、一人っ子としてすべての決断を背負うことになったキクチさんの、新たなる闘いの日々を紹介する。
※本作は著者の体験を描いたコミックエッセイです。紹介している病状や治療の経過には個人差があり、医学的な見解を代弁するものではありません。気がかりな症状がある場合は、必ず専門の医療機関にご相談ください。
本格治療という名の「スタートライン」
父がコロナに罹患し、抗がん剤治療の中断を余儀なくされていた期間、腫瘍は大きくなっていた。担当医からの報告に不安は募ったが、一方で朗報もあった。コロナからの回復により、ようやく本格的な治療を始められるというのだ。これまでは身体がズタボロで少量の投与しかできなかったが、標準的な抗がん剤に耐えうる体力が戻ってきた。
キクチさんは「やっと本格的な治療ができると聞いて安堵しました。ここからがスタートラインだと感じました」と振り返る。スマホを操作できるまで容態が安定した父から届いたのは、なんとビデオ通話だった。画面に映し出されたのは、むくんで「顔がつぶれた」父の姿。そのあっけらかんとした話し方に、キクチさんは思わず吹き出し、元気だった頃の父が戻ってきたような感覚を覚えたという。
せん妄の謝罪がもたらした救い
入院中、父には脳の意識障害である「せん妄」の症状が出ていた。正気を取り戻した父は、当時のことを断片的に覚えており、キクチさんに「苦労をかけて申し訳ない」と謝罪した。せん妄中の言動を謝ってくれる人は稀であり、対峙していた瞬間の苦労が報われるような思いだった。
キクチさんは「今思えば『意識がありながらあんなひどいことを言ってたんかい!』と突っ込みたくなりますが、謝ってもらえると心が救われました。私は幸せ者だと思いました」と語る。コロナを乗り越え、いよいよ本格的なリンパ腫の治療が始まる。過酷な状況のなかでも、クスリと笑える親子の絆が、絶望を希望へと書き換えていく。
取材協力:キクチ(kkc_ayn)
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