「自分の親が使えるように」翻訳デバイス“ili”開発の舞台裏
東京ウォーカー(全国版)
――草なぎ剛さんとの発売記念動画も幅広い層にリーチした一因かと思います。イメージキャラクターに草なぎさんを起用した理由はなんだったのでしょうか。
「2017年がログバーにとって開発の年で、2018年に向けてiliを世界に広げていこうという時期でした。ちょうど草なぎさんも新たなステージに進むタイミングで、さらに韓国をはじめとして海外志向というイメージもあって。また、iliをどんな人たちに持ってもらいたいかと考えた時、草なぎさんの世代もどんぴしゃだな、と。そういったことを含めて、草なぎさんとiliで何かできないかなと思いました」
――草なぎさんが浅草でiliを実際に使用する動画配信も驚きでした。
「どうしても商品発表って機能にフォーカスされがちなんです。ただ、僕たちがiliを通して達成したい事は、実際に海外旅行を楽しんでもらうこと。機能よりも海外での体験を伝えたいという思いがあったので、ああいった形で紹介できたのはよかったなと思っています」

――ポップアップストアもオープンしましたが、反響は。
「思っていたよりも多くの方に来ていただいたなと思います。iliを知ってもらうための体験スペースとしてポップアップストアを出したいという思いがあったんですけど、体験する前から購入を決めていた方が想定以上にいらっしゃって。九州などの遠方からのお客様もいて、(海外旅行で)困っている人たちはここまで来てくれるんだと。すごく嬉しかったですね」
――体験スペースということで、旅先でのハプニングを体験できる「パニックボックス」も設置されていますね。
「日本は他国に比べて海外旅行に行かれる方が少ないので、iliの一方向翻訳やオフライン端末という特色に疑問を持つ方もいると思うんです。実際に海外旅行を体験してみると腑に落ちる部分も多いと思うのですが、皆さんに海外に行ってくださいとはなかなか言えない。そこで、海外旅行で直面する“なにもできない絶望感”をパニックボックスで体験してもらえれば、一言でもいいから伝えたいという欲望がわいてくるかなと(笑)」

――iliの今後の展開をお聞かせください。
「販売面では、オンラインでiliの一般販売がスタートしたほか、関東や関西を中心にiliを実際に体験してかつ購入できるスペースを続々増やしていく予定です。使ってみてからではないと不安という方のために、iliのコンセプトを理解している方々がちゃんと説明できるという展開をしていきたいなと。
機能面では、ソフトウェアのアップデートで翻訳精度や各種機能を向上していきます。言語については、現在はタイ語翻訳の開発を進めています」
――iliを体験されたことのない方へメッセージがあれば。
「僕はiliを開発した時に、自分の親が使えるかを常に意識していました。僕の親は70代で海外旅行に行ったことがないので、ちょっとでも複雑になったら使えないだろうと。僕自身はよく海外に行くのでそういった気持ちではなく、親世代の視点で作っていきました。その結果、すごくシンプルで子どもにも使えるというものが生まれました。
『iliがあるから海外旅行に行こうと思いました』と言ってもらうにはまだ早いですが、『iliを持っていてよかったな』と安堵のため息ができるような場面は結構あるのではないかと。iliを持って海外旅行にいけばきっと楽しい体験ができると思っているので、まずは試してもらえればいいなと思います」
国分洋平
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