夫「自分の世界を見つけなよ」→妻「なにか始めようかな」夫に突き放されて始めたパート先で、新たな男性と出会って一線を越えかける【作者に聞く】

東京ウォーカー(全国版)

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休みの日、約束を反故する夫画像提供:(C)ただっち/KADOKAWA

打算で結婚したものの、夫とのすれ違いから家政婦のような扱いに不満を募らせるハル。パート先で出会った男性に惹かれていく葛藤を描いた、ただっち(@tadatsuchi5555)さんの漫画『夫がいても誰かを好きになっていいですか?』が話題だ。本作に込められた人間のリアルな心理について話を聞いた。


打算的な結婚と夫婦のひずみ

第5話「夫婦の休日」011画像提供:(C)ただっち/KADOKAWA

第5話「夫婦の休日」012画像提供:(C)ただっち/KADOKAWA

第5話「夫婦の休日」013画像提供:(C)ただっち/KADOKAWA


結婚して3年、夫婦は1年以上もレスが続いていた。慣れない土地で孤独を抱えるハルは、夫に「自分の世界を見つけなよ」と言われパートを始める。しかし、初出勤の報告をすると夫から「オレと違って一日中働いてるわけじゃないんだから気遣ってほしい」と釘をさされてしまう。

「たくさん稼いでいるほうに気を遣わなければならないのか」とハルは家政婦のような現状に不満を募らせる。そんなとき、パート先で大学院生の後藤と出会う。ハルは夫と真逆の優しさを持つ彼に惹かれていくが、既婚者だと打ち明けられずにいた。

ただっちさんは不倫を肯定したいわけではなく、人間の弱さや心が揺らぐ瞬間を素直に描きたかったと語る。罪悪感を抱きつつも本能でときめいてしまう心の動きや、不倫相手を美化して夫の欠点を探してしまう身勝手さこそが、人間らしい部分なのだという。


弱さの延長線上にある選択


作中では、後藤がハルを既婚者だと知らずに恋愛の沼に落ちていく様子に注目が集まる。相手の好意を察しつつも既婚だと言わないハルの姿勢について、ただっちさんは「今の関係を壊したくない」という弱さの延長線上にある選択だと分析する。そのあいまいさが、気づかないうちに取り返しのつかない状況を引き起こしていく。

読者から寄せられる感想は、嫌悪感から共感まで驚くほどきれいに分かれている。読む人の立場や経験によって受け取り方が全く異なるのも本作の見どころだ。ただっちさんは、自分がどこに感情を揺さぶられたかを意識しながら楽しんでほしいと語る。そのほかにも、同様のテーマを深く掘り下げた新刊や連載を発表しており、さまざまな家庭の問題に切り込み続けている。


取材協力:ただっち(@tadatsuchi5555)

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