「若いうちしか稼げない」港区女子の“ギャラ飲み”に染まる無垢な女子大生…「金銭感覚」が壊れ、若さを消費した悲惨な現実【作者に聞く】

東京ウォーカー(全国版)

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『人生もっとうまくやれたのに 港区女子の絶望と幸せ』004画像提供:(C)うみの韻花/KADOKAWA

若さと美しさを兼ね備えた女性が集まる「ギャラ飲み」という世界をご存じだろうか。高収入の男性たちにおごられ、お金で買ったステータスが自己価値と結びつく。しかし、稼げるのは20~25歳の短い期間であり、そこからは落ちぶれていくだけだ。「14歳で整形した私 『ブス』の呪いから解けて自分を好きになる日まで」で漫画家デビューを果たした、うみの韻花(@umino_otoka)さんの新書『人生もっとうまくやれたのに 港区女子の絶望と幸せ』を紹介するとともに、本作の制作秘話に迫る。

『人生もっとうまくやれたのに 港区女子の絶望と幸せ』005画像提供:(C)うみの韻花/KADOKAWA

『人生もっとうまくやれたのに 港区女子の絶望と幸せ』008画像提供:(C)うみの韻花/KADOKAWA

『人生もっとうまくやれたのに 港区女子の絶望と幸せ』010画像提供:(C)うみの韻花/KADOKAWA


うみのさんがギャラ飲みを知ったのは、「数年前にネットニュースでギャラ飲み女子の記事を見かけて、そのときに知りました」という。一定レベル以上の女性たちは、港区や六本木に集まる富裕層の男性から呼び出される。若くて無垢な素人にゴージャスな世界を見せ、金銭感覚が壊れていく様子を楽しむのだ。そこから「港区女子」という言葉が使われ始めた。

リアリティを追求した裏側と「もう1人の私」


本作を描くにあたり、うみのさんは徹底したリサーチを行った。「私は夜職の経験はありますが、『ギャラ飲み』の経験も港区で働いた経験もありませんでした。あとがきにも書いてあるのですが、面接で落ちました(笑)。なので、リアルに『ギャラ飲み』の実態を調査するために、元港区女子の方を探し何度も取材してシステムや実体験を調査しました。港区女子が好むブランド品や服装もリサーチして漫画に取り入れています。『嘘っぽい』『設定が適当』と思われないように細かいところまでリアリティを追求しました。ほかにも、大学へ1人で見学に行き、主人公の擬似体験をしたり、港区界隈で資料集めをしました」

主人公の美春は、うみのさん自身の経験から着想を得ている。「もともと私が、田舎出身で、上京して理想と現実のギャップに突き当たったり、お金を稼ぐことで傲慢になり、本来の目標を見失い、若さという勢いで生きてきた時期がありました。それを主人公に投影させているので、ある意味彼女は、『存在したかもしれないもう1人の私』なのです」

主人公が港区女子に染まり、心が歪んでいく過程の描写にもこだわりがあるという。「嫌われるキャラにならないように、第1章や第2章あたりで美春の葛藤や苦悩する描写をしっかり描き、少しでも読者が共感や同情などできるように構成しました。染まっていく第3章以降は、目のハイライトの数を徐々に減らしています。あとは、年齢を重ねたり整形をするたびに顔の比率を微妙に変えたり、身につけるファッションやアクセサリー、ブランド品や小物もこだわって描きました」


取材協力:うみの韻花(@umino_otoka)
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