山田杏奈、前代未聞の“組体操ホラー”に困惑?「『ポーーーーッ!』って何ですか?と監督を質問攻めにしました」
東京ウォーカー(全国版)
2025年は映画『早乙女カナコの場合は』、『恋に至る病』、ドラマ『リラの花咲くけものみち』、『わが家は楽し』、『シナントロープ』、今年は映画『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』など話題作への出演が続く山田杏奈さん。最新主演作の『NEW GROUP』では、家族に問題を抱える、引っ込み思案な普通の高校生の主人公を演じている。
組体操という集団行動をモチーフに、人間の行動心理の根底をコミカルかつシリアスに描いた本作の撮影秘話や演じた役柄について、さらに大好きな海外のドラマシリーズについて語ってもらった。
人間ピラミッドのシーンは「“絶対にミスできない!”と、気合いを入れながら撮影していました」
――本作の監督を務める下津優太さんの前作『みなに幸あれ』は、田舎で暮らす祖父母のもとを訪れた孫が、得体の知れない恐怖と対峙するホラー作品でした。今回、下津監督の作品に出演が決まったときはどのような心境でしたか?
【山田杏奈】最初に『みなに幸あれ』のポスタービジュアルを拝見したときに、主演の古川琴音さんの表情を見て“一体どんな映画なんだろう?”と気になっていたんです。今回のお話をいただいてから『みなに幸あれ』を鑑賞したら、ポスタービジュアルからは想像もつかないような物語になっていて驚きました。こういう作品を手がけた下津監督となら、きっとおもしろいものができるに違いないと思い、撮影が楽しみでした。
――ちなみにホラー作品は普段ご覧になりますか?
【山田杏奈】はい。ホラー作品はわりと好きなので、“どうやって恐怖シーンを作っているんだろう?”と、作る側にも以前から興味を持っていました。
――本作はSFサイコエンターテインメントという変わったタイプのホラー作品ですが、最初に台本を読まれたときはどんな感想を持ちましたか?
【山田杏奈】最初に台本を読んだときは、すぐには内容が理解できなくて…どんな作品になるのか全く想像がつかず、現場でつかんでいくしかないと思いました。“集団行動”をテーマにしている…けれど“組体操が世界を救う?”どういうこと?って(笑)。
――確かに、映像では何が起きているのかわかりますが、文字で読んだだけでは“どういうこと?”と思ってしまいそうなシーンがたくさんありました(笑)。監督とお話をしていく中で少しずつ理解されていったのでしょうか。
【山田杏奈】台本を読んで疑問に思ったこと、たとえば「この丸と三角というのはどういうことですか?」とか「『ポーーーーッ!』ってなんですか?」と監督を質問攻めにして(笑)、一つずつ理解していった感じですね。監督が集団行動というテーマを通して伝えたいことはなんなのか、また“自分で考えることを放棄するとはどういうことなのか”といったことをお聞きして、それがどのように本作の演出につながっているのかみたいなことを現場で確認していました。
――引っ込み思案な普通の女子高生・愛は一見流されるタイプに見えつつも、人間ピラミッドには加わらないという強さも持っています。愛を演じるにあたり、どのような役作りをされましたか。
【山田杏奈】愛は自分の決断に自信を持てないところがあって、心の中で何かを思っていても、それを表に出せなかったりするんです。そういう彼女の強さと弱さのバランスをどう表現するかを考えながら役作りしていきました。愛がピラミッドに加わらないのは、単純に意志が強いということではなく、青木柚さん演じる優が側にいてくれたのが大きいのかなとか、そういったことを考えながら演じていました。
――強さと弱さのバランスを表現するうえで大事にしたことを教えていただけますか。
【山田杏奈】“怖がる”とか“迷う”とか、愛の弱い部分を素直に出したほうがお客さんに共感してもらえると思ったので、そこは大事にしていました。学校に行くと人間ピラミッドがあって、家に帰れば今度は家族に異変が起きている。そういう奇妙な状況を、愛がどうやって切り抜けてくのか、そこをしっかりと表現したいという思いで挑んでいました。
――人間ピラミッドのシーンは、エキストラの方とクラスメイトの出演者の方、そして日本体育大学の学生さんに協力してもらって撮影したとうかがいました。
【山田杏奈】皆さん本当に大変だったと思います。人間ピラミッドのすぐそばでお芝居をすることもあったのですが、チラッと見ると皆さんの顔がどんどん歪んでいくんです。だから“絶対にミスできない!”と、気合いを入れながら撮影していました。
恐怖シーン満載の本作「表情のバリエーションを考えたことが私にとっての新たな挑戦でした」
――クラスメイトたちが組体操をしたまま愛を攻撃するシーンは度肝を抜かれて、思わず笑ってしまいました(笑)。
【山田杏奈】わかります!思わず笑ってしまうほどの驚がくシーンですよね(笑)。
――そのあとジワジワと怖さを感じたのですが、このシーンの撮影はいかがでしたか?
【山田杏奈】すごくたくさんの人が一度に動くので、撮影は大変だったのですが、日体大の皆さんの協力もあって、けがをしないよう安全に気を配りながら進行することができました。おかげで安心してお芝居ができたのでよかったなぁと。あと、このシーンの撮影で、監督が「はい!こっちから組体操の攻撃が来るよー!」って大声で叫びながら説明していらっしゃったのが印象に残っています。
――カメラが回っているときに…ですよね?
【山田杏奈】はい(笑)。なので撮影が終わってからアフレコでセリフを入れたりしました。監督の叫び声から熱量をめちゃくちゃ感じたので、しっかりと緊迫感のあるお芝居ができたんじゃないかなと思います。
――愛という役を通して、発見できたことや挑戦できたことは何かありますか?
【山田杏奈】監督が「観客は、主人公が怖がっている姿を見て恐怖を感じるんだよ」と仰っていたので、“怖さ”を表現するために表情のバリエーションを考えたことが私にとっての新たな挑戦でした。愛は恐怖を感じるだけじゃなく、苦しんでいる描写もたくさんあったので、なるべくワンパターンにならないように気を付けていました。
――恐怖や苦しさを表現するうえで、最も難しかったシーンを教えていただけますか。
【山田杏奈】愛が両親に首を絞められるシーンがあるのですが、そのときのお芝居があまり苦しそうに見えないという指摘があり、自分では最大限の苦しみを表現しているつもりでも、まだまだ表現としては足りていないんだなと実感しました。すごく難しいシーンでしたが、いろいろと気づかされることも多かったです。
――完成した作品ご覧になっていかがでしたか。
【山田杏奈】観た方それぞれが、全く違う受け取り方をされる予感がするので、公開後の感想がすごく楽しみです。今までにない新感覚の映画体験ができるはずなので、期待していてほしいです。
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