【ホラー】「あの人は誰だったのか?」咲くはずのない桜と存在するはずのない男性…霊を信じない郵便局員の怪異体験にゾクッ【作者に聞く】

東京ウォーカー(全国版)

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庭先に立つご主人が見ているのは桜だと言うが…。送達ねこ(@jinjanosandou)

現役郵便局員の送達ねこ( @jinjanosandou )さんが描く『郵便屋が集めた奇談』は、郵便局員たちが実際に体験した不思議な話や怖い話を漫画化したシリーズである。今回紹介する「桜」は、「僕は霊を信じない」と言い切る配達員・山本君が体験した不可解な出来事を描いたエピソードだ。

咲くはずのない桜

桜の季節に届けたい、少し不気味な体験談である送達ねこ(@jinjanosandou)

桜_P02送達ねこ(@jinjanosandou)

桜_P03送達ねこ(@jinjanosandou)

数年前の春、山本君は配達先の家で庭先に立つ男性と出会う。声を掛けると、男性は一点を見つめながら「桜を見ているんです」と答えた。しかし、その言葉には見過ごせない違和感があった。後になって判明する事実と、その場の状況が結び付いたとき、山本君は説明のつかない恐怖に直面することになる。

物語の終盤では、すでに散っているはずの桜の花びらが、なぜか山本君の背中にびっしりと付着していたことが明らかになる。その不気味な結末に、多くの読者が背筋を寒くした。

幽霊を信じていないからこそ怖い!

山本君は体験後も考え方を変えていないという。「それは今後も、きっと変わらない」と話しており、「僕は、人は死んだら無に還ると思っています。肉体はもちろん、魂も何も残らない。幽霊もいるはずがない」と語った。

だからこそ、この出来事は今も強く記憶に残っているそうだ。「もしも僕が霊の存在を信じていたなら“こんなこともあるかもしれない”と受け入れて、これほどは引きずらなかったかもしれない。でも、自分としては全くありえないことなので、とても気持ちの悪い体験になっています」と振り返る。

背中に残された不可解な痕跡

読者からは「逃げようと背中を向けた時に花びらをつけられたのでは」という感想も寄せられたという。同僚から背中を指摘された瞬間を思い出すと、今でもゾッとすると山本君は話している。

特に印象的なのは、自分では見えない背中に花びらが付いていたことだ。山本君は「死んだ住人の家から、逃げる自分を追いかけてきた花びら」「ずっと霊の話に背中を向けてきた自分に、背後から何か声もなく呼びかけてくるものがあるようで、それもまたこの体験を忘れがたいものにしている一因と思います」と複雑な胸の内を明かした。

理屈で説明できないからこその恐怖

「霊を信じない」という山本君の考えは変わらない。それでも、「あの日会った人は誰だったのか」「なぜ散ったはずの桜の花びらが背中についていたのか」という疑問だけは残り続けている。

理屈では説明できない出来事が、ときに現実の中で起こる。だからこそ、この話は単なる怪談以上の不気味さをまとっているのかもしれない。『郵便屋が集めた奇談』には、「こういう不思議で怖い話が好き」「背筋がゾクッとした」といった声も多く寄せられている。

■取材協力:送達ねこ(@jinjanosandou)

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