池松壮亮、鬼気迫る横顔。岩田剛典は白い海軍服で…『開戦前夜』新場面写真7点が解禁
東京ウォーカー(全国版)
「日本は必ず負ける」。真珠湾攻撃の4カ月前に、膨大なデータからその結論を導き出した頭脳集団がいた。彼らの姿をとらえた7点の場面写真が、このほど解禁された。映画『開戦前夜』は、2026年7月31日(金)より全国公開される。
主演は池松壮亮さん。仲野太賀さん、岩田剛典さん、佐藤浩市さんらが集結し、監督・脚本・編集を石井裕也さんが務める。2025年8月放送のNHKスペシャル『シミュレーション〜昭和16年夏の敗戦〜』のドラマパートに、地上波未公開シーンを加えた138分の完全版だ。
次世代エリートが組んだ「模擬内閣」、池松壮亮はその総理大臣に
舞台は1941年(昭和16年)4月。アメリカを中心とした諸外国との総力戦の可能性を探るため、内閣直属の機関として「総力戦研究所」が設立された。集められたのは、「人格高潔、智能優秀、身体強健」という基準で選ばれた日本の未来を担う次世代の若きエリートたち。彼らは本物の閣僚さながらに役割を分担した「模擬内閣」を組み、戦争の行方をシミュレーションした。
池松壮亮さん演じる主人公・宇治田洋一は、産業組合中央金庫(現・農林中金)の調査課長。平和工作に動く上司・井川(別所哲也)の推薦で、研究所のメンバーに選抜される。
満州で両親を亡くし、憲兵から理不尽な扱いを受けた過去を持つ宇治田。軍への反感からシミュレーションにも消極的で、妹の小百合(二階堂ふみ)やその家族にも任務の内容を打ち明けていない。だが、彼を待っていたのは、模擬内閣の総理大臣という大役だった。
岩田剛典は海軍きっての頭脳・海軍大臣役、仲野太賀は内閣書記官長役
解禁された場面写真には、宇治田と同じく「総力戦研究所」のメンバーに選抜されたエリートたちの姿が映し出されている。
通信社から派遣され、模擬内閣の内閣書記官長となった樺島茂雄を演じるのは仲野太賀さん。膨大な情報をさばき、内閣の中枢を支える参謀役だ。
海軍きっての頭脳とその名を轟かせ、海軍大臣に任命された海軍少佐・村井和正を演じるのは岩田剛典さん。白い海軍制服に身を包んだ凛々しい姿が場面写真に収められている。岩田さんは「個人的なことですが、僕の祖父は予科練(海軍飛行予科練習生)に所属していました」と明かし、宿命のような縁を感じながら撮影に臨んだという。
企画院総裁の峯岸草一を演じるのは三浦貴大さん。陸軍大臣に任命された陸軍少佐・高城源一を演じるのは中村蒼さん。それぞれが模擬内閣の閣僚として、議論の最前線に立つ。
膨大なデータの末にたどり着いた「日本必敗」
模擬内閣が膨大なデータと緻密なロジックを積み重ねた末にたどり着いた結論が、「日本必敗」だった。公開された写真の中で、必死に訴えかける宇治田の横顔がひときわ目を引く。
中村蒼さんは、彼らが背負ったものの重さをこう語る。「戦後の我々が対米戦争は間違いだったと言うのは簡単だが、当時の『総力戦研究所』に所属していた方がその答えを出すのは相当な覚悟が必要だったと思う。そして正しい知識と情報を基に話し合い導き出した“日本必敗”という答えが、“大和魂”というたった一言の精神論で無視されて、戦争へと進んでしまった」。
どんなに正しいことを言っても、時代の「空気」には勝てない。そんな「空気」と対峙した彼らの姿は、世界各地で戦争や紛争が続く現代を生きる私たちにとっても決して遠い物語ではないはずだ。
「いったい我々は、何に呑み込まれたのか」――85年前に投げかけられた問いと、この夏、劇場で向き合いたい。
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