体験入店で「寺島くん!?」→現れたNo.1嬢は初恋の男子。26歳底辺女子を待つ予想外の展開【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)
誰にでも初めての恋の思い出はある。高校時代、クラスの中心で目立つ存在だった彼。女子グループにいじめられていた主人公をかばってくれた憧れの存在だった。それから年月は流れ、26歳になった彼女は新しい恋をするどころか、立派な貧困女子に成長していた。生活費の足しにと仕事後に働けるキャバ嬢の募集に応募。その体験入店初日に、初恋の彼と再会を果たす!…え、どこで?開店準備中のキャバクラの店内で!ドレスを着てNo.1キャバ嬢となったかつての彼が目の前に立っていたのだ。
「初恋男子がNo.1〇〇になっていた話」は、恋をする余裕もなく明日の生活にも困る26歳の貧困女子が主人公。学生時代から「何聞いても同じ返事」「何でも合わせてくる」「自分の意見とかないのかな?」と陰口をたたかれていた主人公の性格は大人になっても変わっていない。
そんな彼女が明日の生活費にも困り、どう考えてもやっていけそうにないキャバ嬢の世界に足を踏み入れる。そこで出会ったのが「てっ、寺島悠司くん!?」と、そっくりな姿。つい名前を呼んでしまったら「…フルネームで呼ぶなよ」と、まさかの返し。No.1キャバ嬢は初恋男子本人だった。
「強くなんな」変わらない中身と込められた思い
彼は手術をし戸籍も変え、「セイラ」という源氏名で新たな人生を踏み出していた。昔の名を呼んだことをひたすら謝る主人公に「なんで謝るの?秘密にしてって強要してるのはこっちじゃん」とセイラ。そして「そんなんでキャバやってけんの?強くなんな」と励ます変わらない中身に、主人公はキュンとするのだった。
本作は、國里さんが「性別にとらわれずに人間関係を築く話を描きたかった」という思いから生まれた。そのために「最初は異性として好きだった人が、再会したら同性に変わっていた」という設定にしたという。さらに、きれいなお姉さんを描きたいという願望からキャバ嬢の設定が加わった。当初はX(旧Twitter)に載せていたため、最初の4ページで読者を驚かせる展開を意識したそうだ。
依存し合わない2人の関係性と今後の展開
気弱で他人の意見に流されやすい主人公について、國里さんは「自分の大切な人に関してだけはちゃんと強い意思があったり芯が通っている姿を見せられたら、格好よく見えるかなと思い、少しうじうじした性格にした」と語る。
作中にあるセイラの「誰にも本当の自分を言えなかったあの頃の自分がむかつく」というセリフも印象的だ。気が強い反面、男性だった頃は本当の自分を抑えていた部分があるセイラ。そこに主人公との共通点があり、気持ちが通じやすいと考えたという。後半では主人公の性格も少しは克服され、お互いに依存し合わない信頼関係が築かれていく。
現在は新作の予定はなく、不定期で作品をSNSにアップしている國里さん。「アウトプットしたい衝動が出てきたときに、一気に描く方が性に合っている気がする。フォローしてくださっている人たちには不定期すぎて心苦しいが、読んでくださる人がいることにいつも感謝でいっぱいだ」と語る。pixiv内には過去作品が収納されているので、ぜひのぞいてみてほしい。
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