パリの街角にあるような佇まいのブーランジェリー&パティスリー「E-ji&co.」
九州ウォーカー
パリのアーケード街を思わせる福岡市中央区大宮の「パサージュ・エフ」に「Boulangerie Patisserie E-ji&co.(ブーランジェリー パティスリー エイジ)」が4月に仲間入り。穏やかな時間が流れる通りを一番奥まで進むと、甘く香ばしいかおりが漂ってくる。


アンティーク調の家具や雑貨に彩られたクラシカルな店内に足を踏み入れるとショーケースに並ぶ美しい洋菓子、大ぶりなハード系のパンに目を奪われる。
店主の上村英二さんは、熊本の有名な洋菓子店で16年間パティシエとして腕を磨き、福岡にて独立。レストランでブーランジェリーシェフを務めていたこともあり、洋菓子とパンの2本柱で「Boulangerie Patisserie E-ji&co.」をオープンさせた。

パンはハード系がメイン。カウンターに並ぶパンは、どれもしっかりと焼き色がついており、大ぶりな装いだ。見た目からかなりハードな食感を想像しがちだが、口に含むとその概念は覆され、バリバリッと香ばしい皮の中にしっとり&むっちりとした口どけの良い生地が顔を出す。この異なる2つの食感を楽しみながら噛み進めると、小麦の香ばしさと甘味に、ほのかな酸味が混じり合い、独特のハーモニーを奏でる。

おすすめは「パンドロデブ」(ホール900円)。フランスの南部にある町、ロデブで親しまれているパンで、加水率が高く、高温でしっかりと焼き上げるのが特徴だ。こんがり焼けた表面とは対照的に、中はツルン、モチッとした歯触り。生地に練り込んだクルミの香ばしさも口いっぱいに広がる。

「パンドロデブ」より、さらにモッチリとした食感を堪能できるのが「ビューリー」(350円)だ。全粒粉を加えた生地は、なんと加水率100%。クランベリー、レーズン、オレンジピールがぎっしりと詰まっており、食べ応えあり。ワインとも相性抜群で男性にも人気なのだそう。食事との相性が良いパンが多いのも、レストランで経験を積んだ上村さんならでは。


ショーケースには、「苺のショートケーキ」(420円)や「レモンタルト」(380円)など、シンプルかつ艶やかなケーキが約10種。上品さの中にどこか温かさと懐かしさを感じられるのは、上村さんの穏やかな人柄が反映されているからだろう。

他店舗ではあまりお目にかかれない「Savarin(サバラン)」(420円)は、洋酒入りのちょっぴり大人なケーキ。カスタードクリームの上に、洋酒にじっくりと漬け込んだブリオッシュをのせ、生クリームをトッピング。男性へのプチギフトにも最適だ。

取材時はオープン5日目。開店直後にも関わらず、終日客足の絶えない「Boulangerie Patisserie E-ji&co.」。口コミで人気を集めているのは、上村さんのモノづくりへの真摯な姿勢、気さくで温かな人柄も理由の一つだ。
[Boulangerie Patisserie E-ji&co.] 福岡県福岡市中央区大宮1-6-17 / 092-406-9279 / 10:30~19:30※変動あり / 火曜(祝日の場合代休あり)
【九州ウォーカー編集部/文=冨永陽子、撮影=藤野拓人】
冨永陽子
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