愛され続けるわけがある。昔懐かし、岐阜県のレトロ食堂5選
東海ウォーカー
路地裏やビルの地下など、愛され続けるレトロ食堂は街並みに溶け込んでいる。見つけられていないだけで何気ない街角に、おいしい歴史が息づいているのだ。今回は、岐阜県の老舗5店をご紹介。
メニューは2種類だけ。100年以上変わらぬ味
「丸デブ 総本店」(岐阜県岐阜市、1917年創業)

明治から昭和10年代にかけて、東京の浅草に日本向け中華そばの草分けといわれる「来々軒」という店があった。 「丸デブ 総本店」は岐阜県出身の神谷房治さんが、その「来々軒」で習った味を地元に持ち帰ったのが始まりだ。メニューは今も昔も「中華そば」と「わんたん」(各400円)の2種類のみで、ツユは鶏ガラでダシをとった昔ながらの醤油味。どこか懐かしい、1度食べたら絶対に忘れることのできないおいしさだ。

年中人気の「冷やしたぬき」が代名詞
「更科」(岐阜県岐阜市、1928年創業)

岐阜市柳ケ瀬で創業し、戦災により現在の場所へ移ってきた「更科」。名物メニューは「冷やしたぬき」で、多い時では、客の9割が注文するという。“並”の5割増しである「冷やしたぬきダブル」(770円)を注文する客が圧倒的に多いというが、注目すべきはその提供スピード。注文後わずか1分足らずで出てくるのだ。もちろん魅力はスピードだけではない。甘めに仕上げた油あげとサクサクの天かすが、甘辛いツユと合わさって絶妙な味わいになっている。

客の日常に寄り添う、低価格でおいしいパン
「サカエパン」(岐阜県岐阜市、1947年創業)

JR岐阜駅の南口から程近い場所に店を構える「サカエパン」。近所のお婆さんや小さな子どもを連れたお母さん、学校帰りの高校生など、たくさんの地元の人たちに愛されている人気店だ。店頭には約70種類のパンが並ぶが、一番人気は、北海道産小豆を使ったあんがたっぷり入った「あんぱんちゃん」(120円)。甘さ控えめの食べやすい味が特徴で、多い日は1日で800個を売り切ることも。

味も空間もやさしい「ころかけうどん」の元祖
「信濃屋」(岐阜県多治見市、1930年創業)

JR多治見駅から徒歩9分、昭和の雰囲気を残した長屋に店を構える「信濃屋」。同店は、うどんに冷たいツユをかけて食べる「ころかけうどん」の元祖として知られる。とろりとした食感の中にしっかりとしたコシが残る麺は、カツオ節のダシをベースに、4種類の醤油を独自に調合したツユと絶妙にマッチする。地元のみならず、全国のうどん通を唸らせる手打ちうどんの老舗だ。

客を第一に考え、食の安全にこだわる
「こもり食堂」(岐阜県多治見市、1945年ごろ創業)

創業以来、60年以上の時を重ねてきた「こもり食堂」は、JR多治見駅から徒歩5分ほどの場所にある。もともと駄菓子店「こもり」として創業したという歴史を持つ同店の看板メニューは、15年ほど前から出している「担々麺」(750円)だ。ラー油から手作りしており、本格的な中華料理店にも負けない味で楽しませてくれる。自家製ラー油と練りゴマで作ったスープには、米酢が隠し味。まろやかだが辛みの強いこだわりの一品だ。

後世まで語り継ぎたい、岐阜のレトロ食堂。味わい深いグルメを食べに行こう。
東海ウォーカー編集部
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