1日400人が来店!渋谷のあの中華食堂が愛される理由

東京ウォーカー

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"渋谷駅から恵比寿方面に向かう明治通り沿いに、1日400人近い客が訪れる人気店がある。その店こそ「麺飯食堂 なかじま」。平日は深夜2時まで営業しているのも重宝される理由だが、それ以上に愛されている秘密があった。

店内はカウンターのほか、テーブル席も3卓あり、女性でも利用しやすい。平日は深夜2時まで営業しているのも心強い


定番から限定までメニューの数は50以上!


店内に入り、券売機と対面すると、メニューの多さに誰もが悩んでしまうだろう。定番の麺や丼に加え、今週の限定麺、そして日替りセットなど、その数は50を超える。「新メニューは常に考えています。いつも忙しい時に限って、パッとひらめくんです。神経が研ぎすまされているからですかね」と店主の中島和仁さん。

【写真を見る】広東料理店のシェフからラーメン界に転身した店主の中島和仁さん。「函館ラーメン しおの花」を経て、同店をリニューアルし「麺飯食堂 なかじま」をオープン


2003年のオープン当初はラーメン専門店だったが、ある時、チャーハンを試しに出したところ、注文が殺到。「渋谷は若いお客さんが中心なので、お腹いっぱい食べたいというニーズが高いことがわかりました」。それを転機に丼や定食なども取り入れ、安くてボリューム満点の料理を出す中華食堂スタイルを確立させた。さらに客が毎日利用しても飽きないよう、メニューの数もどんどん増やしていった。

ボリューム満点の「日替りSET」(930円)。丼4種と半ラーメン4種(またはサラダ&スープ)を自由に組み合わせることができる。写真は玉子キクラゲ丼とピリ辛マーラーメン


「忙しい時ほど新メニューのアイデアがひらめく」と中島さん。毎日朝から夜まで厨房に立ち、中華鍋を振り続ける


お客さんがワクワクするような料理を作り続けたい


「中華料理はこうでないといけないという固定観念は好きじゃない。だからどうしても自分流にアレンジしたくなっちゃうんです」と笑う中島さん。夏季限定の人気メニュー「冷し担々麺」に長イモとオクラを用いたのもそんな柔軟な発想からだ。「子供のころ、家の近所に中華料理屋さんがあって、たまに両親に連れて行ってもらいました。そこもとにかく種類が多く、メニューを見ているだけでワクワクしたのを覚えています。そんなワクワク感をこれからもお客さんに提供し続けたいです」そんな幼少期の体験が、新メニューを作り続ける原動力になっている。

野菜たっぷりで女性にも人気の「冷し担々麺」(830円)。長イモとオクラを入れることで、麺とタレがよく絡む。夏季限定(~9月末)


「中華はあくまで料理のベース。既存の概念に縛られることなく、これからも自分の個性が出る料理を作っていきたいです」


取材・文=河合哲治郎、撮影=三佐和隆士

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