週末クルマライター・栗原が行く!「魔物が棲む新緑の山」でSUPER FORMULAの速さにビックリ
東京ウォーカー(全国版)
予選から大波乱!
SF・SUGO戦の見どころは、過去この地で2勝を挙げている関口雄飛選手(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)の3勝目なるかどうかでした。

ですが、ノックアウト予選Q3で早くも波乱が訪れます。黄旗無視により、セッション終了後にアタックタイム抹消され敗退。突如タイムボードから名前が消えたことに対して星野一義チーム監督がピットビルへ向かい抗議するも叶わず。
ソフトタイヤが使えるQ2は、コースレコードが幾度も更新される白熱したタイムアタックバトルに場内は大興奮。そしてポールポジションが決まるQ3は、関口選手のチームメイトである平川亮選手(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がまずトップにおどり出るものの、そのタイムを野尻智紀選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分4秒694をマークしコースレコードを塗り替えます。

最後に小林可夢偉選手(carrozzeria Team KCMG)がアタックするものの2番手止まり。

結果、野尻選手、可夢偉選手、平川選手がトップ3。ポイントリーダーの山本尚貴選手(TEAM MUGEN)は6番手で予選を終えました。
運命を分けるセーフティーカー
翌日に行われた68周の決勝レース。天気は予選日に比べると雲が厚いものの、むしろ暑くなくてまぶしくもない、絶好のレース観戦日より。2時22分に戦いの火蓋が切られると、ポールポジションの野尻選手はトップで第1コーナーに飛び込み首位をキープ。

その後はペースが上がらず、可夢偉選手らに追いかけられる展開に。そして、可夢偉選手がパスすると、一気にその差は広がり独走状態。可夢偉選手のSF初優勝に期待がかかりました。一方、山本選手はそのトップ集団の後方につけて、虎視眈々。

レースが大きく動いたのは15周目。コース上でアクシデントが発生し、セーフティカーがコースイン。後続と可夢偉選手の差が一気に縮まります。

さらに、ちょうどタイヤ交換のためのピットインのタイミングと重なります。ここで6番手につけていた山本が、セーフティカーが入った直後に素早くピット作業を終えてコースに復帰。コースに残った可夢偉選手などの上位陣より優位な展開を築くことに成功します。そして61周目にしてついに首位に立ちました。

山本選手はそのまま後続を振りきってレースを走りきり、鈴鹿サーキットでの開幕戦に続いて今季2勝目を達成。2位には5周目でソフトタイヤに交換し63周を走りきったニック・キャシディ選手(KONDO RACING)、3位は7番手スタートの中島一貴選手(VANTELIN TEAM TOM’S)が射止めました。
なお、セーフティーカーで泣いた可夢偉選手は6番手、関口選手は終盤ファステストラップをマークする速さを見せましたが13位に終わりました。
「まさかSUGOで勝てるとは思いませんでした」
レース後、ファンの集まるステージにて山本選手は「鈴鹿以外のサーキットで勝ったことがなくて、それがまさかSUGOで勝てるとは思いませんでした。今日のレースはなんといっても戦略の面でチームが17周目でピットに呼んでくれたことがすべてだと思いますし、その次に挙げるとしたらリスタート後、前に同一ラップでミディアムタイヤを履いていた関口雄飛選手と伊沢拓也選手の2台を抜いて、ニック・キャシディ選手との間に彼らを入れられたことが大きい勝因だったと思います」と、ファンに喜びと、わかりやすい解説をされていました。こういうサービスって、すごく嬉しいですね。

2日間通してスポーツランドSUGOをいろいろと見て回りましたが、おすすめはSPコーナー。マシンとの距離が近いだけでなく、SUPER FORMULAマシンのコーナーリング速度の高さがよくわかります。
またカメラがお好きでしたら、馬の背コーナーのイン側での観戦がオススメです。ちょっと高い脚立などが必要になりますが、赤熱化したブレーキローターが撮影できますよ。

SUPER FORMULA第3戦は富士スピードウェイにて、7月7日〜8日に開催。勝利の「織姫」が微笑むのはいったい誰でしょうか。今からとても楽しみです。
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