パパは育児に参加する? しない? 旭山動物園の仔育ていろいろ
北海道ウォーカー

3月にはチンパンジー、4月にはシマフクロウ(2羽)やニホンザル、5月にはトナカイと、ベビーラッシュでにぎやかな旭山動物園! みなさん仔育て真っ最中のところですが、動物によって育児の仕方が違うって知ってました?


たとえば、4月9日と13日に1羽ずつ生まれたシマフクロウのヒナ。なんと先日、5月31日に1羽、そして6月3日にもう1羽、無事2羽が巣立ちをしたんですよー。まだ飛べないヒナたちは、放飼場内の低い木の枝に止まったり、地面の草の上を歩いたりしているようです。

ヒナたちが巣にいる間、おもにお母さんの「モコ」は給餌を、お父さんの「ロロ」はエサを巣に運び、不審者が近づかないか警戒していましたが、巣立ちをしてからも給餌は続行。夫婦共同で子育てする鳥なんです。

そして、お次はチンパンジー。3月16日生まれの「ニコル」です。チンパンジーは群れで生活する動物なので、基本的にはお母さんが育児をしますが、群れにいる年上のメスが赤ちゃんに興味を持ってあやしたりすることもあるそう。ちなみに兄などオスもかまったりすることがあるようで、群れのみんなが赤ちゃんに注目して生活している、という感じ。

サルの仲間でいうと、オランウータンやワオキツネザルは母親のみが仔育てをするのですが、テナガザルはお父さんも育児に参加する「イクメン」タイプ。お兄ちゃんの「こだま」も弟の「うた」をあやしたりと、家族みんなで仔の世話をするようですね。

こんな風に「家族みんなで子育て」を、素敵な家族っぽく思う方もいるかもしれませんが、これがスタンダードというわけではありません。昨年12月に放飼場デビューしたアムールヒョウの仔も、オスとメスが同居するのは繁殖期のみ。赤ちゃんは生まれたときからお父さんと別居です。


オスが仔を襲う可能性もありますし、危ないんですね。また、オスが自分の仔(メス)と交尾してしまうのを避けるために飼育場所を分ける、というケースもあります。


それが、トナカイ。今年の5月15日に生まれたメスは、もちろんまだ小さく交尾も出来ないので、母親の「和香」、父親の「デナリ」、去年生まれた兄「ノエル」と暮らしていますが、一昨年生まれたメスの「リン」は「デナリ」が発情すると危険なので、昨年度から親とは別の、隣りの放飼場で暮らしています。
夫婦で、群れで、母親のみで、といろんなパターンがある動物たちの仔育て。赤ちゃんの様子と一緒に、そんな仔育ての違いにも注目して観察してみてくださいね!
※写真提供:旭川市旭山動物園
旭川市旭山動物園 ■開園期間:夏期開園4月28日(土)~11月3日(祝) ■時間:夏期開園9:30~17:15(入園は~16:00)、10月16日(火)~11月3日(祝)は9:30~16:30(入園は~16:00) ■住所:旭川市東旭川町倉沼 ■電話:0166・36・1104 ■料金:大人820円、中学生以下無料
出村聖子
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