ニッカウヰスキー創業者・竹鶴氏も愛した余市「北限のアユ」を食す

2018年8月1日 20:00更新

北海道ウォーカー 立野正和

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近年、好評を博した朝ドラの影響で、それまで以上に有名になった「ニッカウヰスキー」創業者の竹鶴政孝氏。彼と、彼が愛したアユとゆかりが深い宿で、当時のエピソードと余市川のアユの魅力について、女将さんにお話を伺いました。

アユの北限であり、鮭が遡上することでも有名な余市川

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札幌市中心部から車で約80分の余市町。町内を流れる余市川のほとりに建つ「ホテル水明閣」は、後志(しりべし)近海の旬の魚介を使った料理が評判の宿です。実はこちら、2014年放送のNHK連続テレビ小説「マッサン」の主人公のモデルとなった竹鶴政孝氏との間に深い関わりがあります。

ホテル水明閣。目の前を走る道道755号の向こうに余市川が流れている

1937(昭和12)年に料亭として創業した水明閣。屋号を決める際に、初代主人と親交のあった竹鶴氏から「閣」の一字を入れてはどうかと提案されたといいます。「閣」とは見晴らしの良い御殿のこと。「竹鶴さんは余市川を見渡せる大広間を見て、閣の名に相応しいと言ってくれたようです」と話してくれたのは、宿の四代目で女将の山田昭惠さんです。

「水明閣」四代目で女将の山田昭惠さん

当時、竹鶴氏は蒸溜所から車で5分ほどの水明閣へよく食事に訪れたといいます。お目当ては、余市川のアユ。「竹鶴さんはアユがお好きでした。注文をいただくと、『今から釣ってきます』と言う父と一緒に、私もタモを持って川へ行ったものです」

創業当時と変わらず、注文後に炭火で焼き上げてシンプルに塩のみで味付け。アユ本来のおいしさが楽しめる「鮎の塩振り焼き」(864円)

現在、余市川のアユ漁の解禁は7月1日。アユは地元の漁師が友釣りしたものを仕入れていますが、解禁直後に釣れる若アユは小さいため、特別に希望がなければ水明閣で余市川のアユが食べられるのは十分に成長した8月に入ってからになります。

かつては多く獲れた余市川のアユも、護岸工事などの影響からか現在はその数が減っており、希少な食材になっています。漁獲量の減少を受け、水明閣でも料金が通常に比べて1品につき500円ほど上乗せになるそう。漁の解禁までは、余市川のアユともっとも味が近いという徳島県産の物を使っていますが、「同じアユでも、やはり余市川のアユは香りが違うとみなさんおっしゃいますね。さわやかで、焼くとさらに食欲をそそる香りがたちますよ」と女将さんが言うように、やはり余市川のアユのおいしさは格別のようです。

お造りをはじめ、甘露煮やぬた、田楽などのバラエティ豊かな全7品のアユ料理が味わえる「鮎フルコース」(5400円)

水明閣でアユ料理を堪能するのなら、コース(2日前まで要予約)がおすすめ。5~9品の3コース(3780円~)が選べ、要望に応じてコース内容の変更や、単品料理の追加も可能です。「鮎の姿鮨」(1026円)や、宿泊客のお茶菓子の「鮎パイ」(10個入り648円)は、お土産としても人気を博しているとのこと。

鮎エキス入りの「鮎パイ」(10個入り648円)は柔らかさとサクサクの食感が特徴

「毎年、道外からも楽しみに来てくれる人がいるんですよ」と、多くの人を惹きつけて止まない水明閣のアユ料理。この夏、竹鶴氏がこよなく愛したその味を確かめに、余市を訪ねてみるというのはいかがでしょう。

ホテル水明閣■住所:余市町山田町687 ■電話:0135・22・2838 ■時間:食事11:00~14:00、16:00~19:00(LO)※アユ料理は2日前まで要予約 ■休み:なし

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