<メイド・イン・九州>三和酒類の「いいちこ」
九州ウォーカー
九州のロングセラー商品の秘密にせまる「メインド・イン・九州」。今回は、三和酒類の「いいちこ」をピックアップ!
「いいちこ 900ml 25度」(978円)

“下町のナポレオン”が愛称。大麦と大麦麹で仕込んだ麦100%の本格焼酎で、減圧蒸留法によるクセのないすっきりとした味わいと爽やかな香りが特徴的。製法、貯蔵時間、ブレンドの配合など現在も改良を重ねている。
焼酎の概念を変えた“麦”の代表格
もともとは日本酒メーカーだった三和酒類が、本格麦焼酎いいちこを発売したのは1979年のこと。日本酒市場が縮小へと向かう時代に、経営は苦戦を強いられ、その打開策として取り組んだのが麦焼酎の製造だった。当時、焼酎といえば、きつい匂いとクセのある味わいを特徴に、各蔵元が競い合っていたが、同商品はそれとは一線を画し、麦の風味を生かした爽やかな香りとさっぱりとした飲み口を実現。その飲みやすさはもちろんのこと、大分の方言で「いいですよ」を意味する親しみやすいネーミングも、本格焼酎にあっては異色であった。焼酎になじみのなかった九州以外の消費者や女性からの厚い支持を獲得し、焼酎の激戦区である九州よりも、卸しを通じて東京から全国へと流通を拡大。第一次焼酎ブームの後押しもあって、瞬く間に全国にいいちこファンを増やしていった。
発売から39年、今も工場は大分だけに構え、品質を徹底的に管理し、商品のラインナップはすべて同商品に派生するものだけという徹底ぶりだ。「よりよい味を届けたい」と、ただひたすらにこの一本にかけ、焼酎造りに励んできた歴史がそこには詰まっている。
ヒットの裏側

単なる焼酎ブームとして終わらせなかった要因の一つが、ブランディング戦略にある。発売当初から、宣伝・マーケティングをアートディレクターの河北秀也氏に一任。CMやポスターなどで発信することで、ブランドイメージを築き上げた。
九州ウォーカー編集部
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