“青森煮干し”の名店が東京進出!
東京ウォーカー
2004年に青森市で創業し、現在は青森県内で7店舗を展開している「長尾中華そば」。そんな東北を代表する名店が東京に電撃進出。2018年7月30日、小川町に「長尾中華そば 神田店」をオープンさせた。

古くから青森で愛されている煮干しスープを改良した「こく煮干し」が代名詞
青森の津軽地方では古くから焼き煮干しの文化が根付いていて、そこから生まれた煮干しラーメンが名物になっている。それは煮干し100%のあっさりスープだが、「長尾中華そば」はこってり濃厚に改良したスープを考案。県外からも多くの客が押し寄せる、超人気店となった。
そのメニューこそが「こく煮干し」(850円)。ベースとなるのが動物白湯(パイタン)で、鶏ガラと豚骨、モミジ(鶏の足)を強火で長時間炊いて旨味を抽出し、シロクチ、ウルメ、ヒラゴの3種の煮干しを加え、1日中炊き続けている。
煮干しは長時間炊くとエグミや苦味が出てしまうため、随時入れ替える“追い煮干し”方式を採用。「煮干しの濃度だけを追求するのではなく、バランスを大事にしています。動物系と煮干しのバランスを見極めながら、スープを調整しています」と店主の長尾大さん。
こうして出来上がったスープは、粘度はそれほどないがガツンと濃厚な味わい。動物系の旨味の後に、煮干しの心地よい風味が抜けていく。
【ラーメンデータ】<麺>太/角/ストレート <スープ>タレ:醤油 仕上油:なし 種類:鶏ガラ・魚介(煮干し)

うどんのような太麺はラーメンの麺ではない!?
そして「長尾中華そば」のもう一つの特徴が太麺を使っているところ。通常の中華麺は小麦や水、塩のほか、風味やコシなどを出すために「かん水」と呼ばれるアルカリ塩水溶液を用いている。しかしそれを一切使っていない“無かん水麺”なのだ。
「昔からある“青森煮干し”の店は、無かん水の太麺と、かん水を使った縮れ麺の2つのタイプに分かれています。かん水を使った縮れ麺はそれ特有の甘味が楽しめますが、ウチは太麺派。かん水独特の香りがない分、より煮干しの風味が引き立つからです」(長尾さん)
かん水を使っていないため、正確には中華麺ではなく、もっちりとした食感でどちらかというとうどんに近い。そして何より、濃厚な煮干しスープとの相性が抜群だ。
2000年代後半から東京でも巻き起こった“煮干しブーム”。それに大きな影響を与えたともいわれる“青森煮干し”を堪能しよう!




取材・文=河合哲治郎/撮影=岩堀和彦
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