「人生ゲーム」初の全国大会に見た、半世紀続く“運ゲー”の魅力

東京ウォーカー(全国版)

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テレビゲームの登場や、昨今市場を席巻するスマートフォンゲームなど、人生ゲームの発売から50年の間におもちゃ・ゲームを取り巻く環境は様変わりした。その中で、人生ゲームが支持され続けている理由を池田さんはこう話す。

大人の参加者が集まったテーブルも


「デジタルゲームや戦略的なゲームが好きという人も多い中で、昔ながらの形を受け継ぐ人生ゲームが楽しまれ続けているのは、ゲームの過程を大事にしているからだと思っています。『ものすごい額の借金をした』であるとか、『人物ピンが差せなくなるくらい子どもが生まれた』とか、途中に起こる出来事をみんなで笑い合うとそれが思い出になる。時には勝ち負けよりも記憶に残るような過程が生まれるというのが人生ゲームのよさなのかなと思います」

そんな人生ゲームの初代チャンピオンには、娘の付き添いで参加したという埼玉県のKAZUMIさんが輝いた。本大会にも親子枠が設けられているように、人生ゲームはかつて一家団らんを象徴するゲームでもあった。しかし、今は人生ゲームを取り巻く環境が変わってきたと池田さんは言う。

「最近は親子の会話が減って、家族が同じ空間にいても、スマートフォンやタブレットを見て話をしないという場面も多くなってきました。そうした中で、人生ゲームが遊びの選択肢としてだけではなく、人が集まるきっかけになるという状況を作れればと思っています」

大人と子どもが入り混じっての決勝戦


その言葉の通り、現実にある商店街を人生ゲームの盤面に見立ててゲーム参加者が商店街を散策する「まちあそび人生ゲーム」や、子どもたちが自分の街や学校、生活環境をテーマに「人生ゲーム」のマス目を考えて1つの「人生ゲーム」を作り上げる「みんなでつくる人生ゲームプロジェクト」など、現在は人生ゲームそのものを目的としたさまざまなイベントや企画が行われている。本大会もその一環と言える。

「人生ゲームを1つのコミュニケーションツールとして使ってもらえるようにするというのが、これからの大切な使命なのかなと思います」と、これからの展望を語る池田さん。世相を反映し続けてきた人生ゲームは、変化する時代の中でそのあり方を変えようとしている。

国分洋平

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