坂本龍一氏とジープの意外な共通点とは?販売台数10倍「ジープ・ラングラー」発表会で驚きの“自由”発言
東京ウォーカー(全国版)
10月25日、坂本龍一が新型ジープ・ラングラーのローンチイベントに登壇。大勢のジープファンの前で、“自由”をテーマに持論を展開した。

18歳の時とあまり変わっていないけれど、できないことができるようになった
「今日は何も打ち合わせしていなくて……でもジープのテーマは自由だから、このままでいいのかなと」というように、かなりフリーダムな雰囲気で話は進んでいった。ちょうど40年前の10月25日に、ファースト・アルバムを出したという坂本氏は「色々とやってきて、今までやっていないことをやってみよう、今やりたいことをやろうと思い昨年アルバム『async』を作ったところ、18歳の頃にやろうと思っていたことと似ていた。一生懸命にやってきたことは、50年前に目指したことと変わらなかったことに、何をやってきたんだろうなと思った。ただ18歳の時に出来なかったことができた」とゆったりとした口調で話を始めた。

「聞いたことない音への飽くなき興味、というのが大学時代からずっとあって。だから当時としては珍しいシンセサイザーに興味を持った。例えば雨の音でも、同じ音はない。今日の雨の音はどうなのかなとか、バケツをかぶってみたらどんな音がするんだろうかとか。プラスチックとか金物とか、色々と手当たり次第試したことがありましたね。ちなみに昔、お母さんが梅酒を作ったような、ガラスのバケツがいい音がしましたね」と、意外なエピソードを披露。そんな自由な話は音楽家になった経緯に及んだ。
今まで会社勤めがなくて自由だった。人に恵まれた環境だった

「僕は66になるまでどこにも勤めていなくて、そういう意味では自由だけれど、正直不安定です。将来なりたい職業というのを子供の頃に書かされて、男の子はパイロット、女の子はスチュワーデスみたいな。僕はなりたいものがなかったので『ない』と書いたんですよ。その後もなかった。音楽家になりたいと思ったこともなかったんですよ。それに夢を追って何か努力をするのも恥ずかしくて。会う人がよかったから、才能のある人と出会えたから、ここまで来れたのかなと。僕はあまり努力しないんですよ。だから引っ張り上げた人のおかげかなと」

「自由さというのは難しくて。自分が思っている世界というのは、外から客観的に見ると狭いもので。自分では壁をブレイクダウンしたと思っても、そうは広がっていなくて。年を取って思うのは、40年前に比べれば、ずいぶん狭い所で息巻いていたんだなと客観的に見えるようになったことかな。同じところにいても面白くないですし。今回ジープの話を聞いていて、そこは僕と似ていると感じた。古いものを参照しながら新しい物を作るというのは、音楽と似ている」として、新型ジープ・ラングラーが過去の伝統を継承し進化している点を、自分のスタイルや音楽の世界とクロスさせた。

ちなみに気になる次回作について坂本氏は「アルバム『async』は、地図のない山を登るようなものでした。元々登れるような山なのかもわからなかったんですけれど登れた。そして、登ってみたら、さらに自由な山が見えた。今はそこに向かってよちよち歩いているような感じで、2年から3年後にできたらいいな」と意欲を燃やしていた。
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