タピオカの次はチーズティー? 過熱続くタピオカブームの行き先
東京ウォーカー(全国版)
昨年頃から大ブーム中の「タピオカ」。専門店だけでなく、コーヒーチェーン店やファミリーレストランにもタピオカドリンクが登場するなど勢いが続く一方で、”次のブーム”を求める声も出てきた。その候補の筆頭と目されるのが、お茶の上にチーズクリームをたっぷり乗せた「チーズティー」だ。今回は台湾発チーズティー専門店「machi machi」のニエ氏※と、タピオカに関する知識が豊富な人気インスタグラマーの「たぴりすと。」の2人にお話を聞き、タピオカブームの行方を探った。その結果、意外な答えが見えてきた。(※ニエの表記は正式には耳3つの漢字)
そもそもタピオカドリンクとは? 現在は第三次ブーム
首都圏の主要駅にはタピオカ店がズラリ。勢いは止まらず、地方でも人気店が上陸するたびに行列ができる。いまや時代の象徴ともいえるタピオカは、どのようにしてここまでブームになったのだろうか。

そもそもタピオカとは、「キャッサバ」というイモを原料にしたでんぷんのこと。日本では現在、それを小さな球状に加工したものが「タピオカ」と呼ばれ、主にお茶に入れ「タピオカティー」として親しまれている。
実は、タピオカブームは新しいものではない。現在は「第三次ブーム」の最中だと言われる。最初のブームは1992年に日本に登場したときのことで、当時はタピオカといえば「白」が普通。2008年には、現在と同じカラメル色素などで黒く着色した「黒タピオカ」が現れ、再ブームとなった。そして2013年から、「春水堂」「ゴンチャ」「THE ALLEY」など本場台湾の有名店が次々に日本上陸。その人気が爆発し、第三次ブームがはじまったのが昨年2018年頃で、現在も人気は継続中である。

このブームははたしてこれからも続いていくのか。それとも、次のスターとなるドリンクが現れるのか。調査してみたところ、数々の名前が浮かび上がってきた。中でも期待の声が大きく、候補の筆頭と考えられたのが「チーズティー」というドリンクだ。
「チーズティー」はなぜ次のブームとして期待されるか

チーズティーとは、たっぷりとしたチーズクリームを様々なお茶の上にのせたドリンクのこと。発祥は台湾で、近年アジア各国や欧米に広がっている。今回お話を聞いたのは、台湾発チーズティー専門店「machi machi ラフォーレ原宿店」のニエ氏。現地メディアに“神のチーズティー”と称され、世界中で行列をなす人気店だ。

「開店して1か月で、多くの反響をいただきました。お客様は10代から50代まで幅広く、外国の方にもたくさんご来店いただいています。タピオカが流行しきり、新しいものが求められているからかもしれません」とニエ氏は語る。「『machi machi』の自慢はチーズです。30種類以上を試して選び抜いたもので、新鮮で脂っぽくありません。それを生クリーム、岩塩と黄金比で混ぜ合わせ、特製クリームをつくっています」
たしかにチーズの層は深みのある贅沢な味わいで、台湾茶のすっきりとした清涼感と絶妙にマッチ。日本人女性の間でチーズ人気は高く、近年はチーズダッカルビも大ブームに。イタリアンなどヨーロッパ料理のイメージも強く、”おしゃれさ”も感じられる。
「お茶にもこだわりがあります。いわゆるタピオカ有名店の中にも、朝に一日分のお茶を煮出すところはありますが、私たちはオーダーメイド。お客様の注文に合わせ、一からお茶をつくっています。そのため、新鮮な苦みや渋みが味わえます」。
今回のタピオカブームと過去のブームの決定的な違いもまた、ベースの「お茶」のクオリティーにあると言われる。また、生まれの地も同じ「台湾」。日本での台湾人気は近年さらに上昇し、現地グルメやスイーツにも注目が集まっている。
「チーズ」の魅力に加え、「お茶」「台湾」というタピオカと共通のキーワード。チーズティーが次のブームとして期待される理由はここにありそうだ。
チーズティー人気店が語る「タピオカがライバルにならないワケ」
ここでニエ氏に「machi machi」のライバルについて聞いたところ、意外な答えが返ってきた。「実はこの業界では、ヒット商品はみんながマネするのが当たり前なんです。そのため、私たちがいちばんに考えるのは、ライバル店の動向ではなく、あくまで『目の前のお客様に感動してもらうこと』。質の良い食材を使い、自分自身がいちばん美味しいと思える商品を提供できるよう努力しています」。
ニエ氏にとって何より重要なのは、店を訪れるファンたち。そのより高い満足を求めるためには、タピオカや他のドリンクはライバルとして戦う相手ではなく、互いの良さを取り入れて高め合う仲間のような存在なのかもしれない。

ニエ氏の夏のオススメは、メロンなど旬のフルーツを使ったメニュー。「フルーツティー」は、チーズティーと同じく次のブームとして注目されている商品でもある。ボーダーレスなフード業界では、たしかに、そもそもチーズティーを「タピオカ」や「フルーツティー」と切り分けることが難しそうだ。
「machi machi」は6月に原宿に1号店をオープンして以来、7月には横浜、そして8月19日(月)に京都と、立て続けに店舗を展開中。京都では「台湾×京都」をテーマに宇治抹茶を用いたメニューも販売予定だ。
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