編集長が語る、これからの商店街と街の未来 〜東京編〜

東京ウォーカー(全国版)

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全国の個人商店を応援する、AmexとJCBによる地域活性化プログラム『SHOP LOCAL』。本サイトでは全国10の商店街をピックアップして、各地で総力取材を実施。改めて地域の魅力を再発見することができた。そこで、地域の魅力の発信を続けているエリア情報誌ブランド「ウォーカー」を手がける各地域の編集長に “地元”のすばらしさや街の魅力を語ってもらった。

“ここは自分の街”と思える場所が見つかることが東京のおもしろさ


「東京ウォーカーの誌面作りにおいては、飲食店やおでかけスポットを“点”で紹介するだけでなく、“線”や“面”での情報展開を常に意識しています。例えばあるレストランを紹介したら、そこを基点とした周辺のおさんぽ情報だったり2軒目に行きたいバーを紹介したり、読者の行動範囲を広げるイメージ。その店のためだけにその街に行くというのも十分ワクワクすることですが、プラスアルファの情報を持って街と向き合うことでその街がもっと好きになり、また足を運びたくなる。結果的に地域活性化につながればいいなと思っています」

こう話すのは、東京をメインに関東エリアまでを網羅する「東京ウォーカー」編集長の加藤玲奈氏。加藤氏は東京の魅力を「どんな人をも受け入れる、懐の広さ」だと語る。

週末には多くの人でにぎわう戸越銀座商店街。食べ歩きの街としても有名


「例えば、戸越銀座のような商店街の人との交流がしやすい人情タウンもあれば、高田馬場や江古田といった大学の裾野街もある。錦糸町や西葛西、新大久保といったグローバルな人種とグルメがひしめく街もあれば、六本木や麻布十番、恵比寿といった最新トレンドに触れられる街もある。必ずどこかに“ここは自分の街だ”と思える居心地のよい街が見つけられるのが東京だと思います」

「街を構成する人の繋がりが見える瞬間が好き」


本サイトで特集した戸越銀座商店街と荻窪教会通り商店街は同じ東京にありながら、まったく異なる顔を持つ商店街でもある。

荻窪教会通り商店街には、地元に根付いた店が多いなか、こじんまりとしたラーメン店など若者に人気の店も点在


「戸越銀座は街全体が飲み歩きやはしご酒の受け入れ態勢はできてるぜ!という印象。から揚げ店でビールとから揚げをテイクアウトして、おでん種のお店で練り物をつまみに飲む。夜もこじんまりとした個人経営の飲食店が多く、ホッピングするのが楽しい。一方、荻窪教会通り商店街は歴史ある商店街とのことですが、昭和を感じさせる果物店や青果店、食堂がある中にポツポツと新しいお店がオープンしていて飽きのこない商店街。住宅街に続く商店街ということもあり、行きかう人もどこかのんびりとした感じがあって非常に居心地がよいですね」と加藤氏。

東京に住み始めて16年という加藤氏だが、まだまだ魅力を知り尽くしていないという。

「かなり多くの街を遊び歩いてきたつもりですが、それでも取材して始めて触れる情報がざくざく出てくることが、地域情報を扱うおもしろさですね。とある老舗鶏肉屋さんの気になっていた家族構成が突然明らかになったり、飲食店のオーナー同士の仲良し関係がわかったり、その街を構成する人のつながりが見えてくる瞬間がたまらなく好きです」

地味だけど“味のある街”の魅力に期待


渋谷最高峰約230mのパノラマビューを誇る屋上の展望施設「SHIBUYA SKY」からの眺望※写真はイメージ


渋谷エリアでは最も高い地上47階建ての施設「渋谷スクランブルスクエア」が2019年11月1日に開業することで、今後、街を行き交う人の流れが大きく変化していくと言われている。さらに、2020年春に開業予定となっている高輪ゲートウェイ駅周辺の動きも今後ますます注目を集めていくことに。そんなダイナミックな変化が待ち受ける東京で、加藤氏は、庶民的な街の動きに注目している。

「例えば武蔵小山といった庶民的な雰囲気の残る街に彗星のようにイタリアンの名店が出現したり、どの街からも目が離せないというのが本音です。実力のあるシェフや料理人が、麻布十番や青山、恵比寿といったオシャレタウンでなく、地味だけどしっかり根を張れる街に注目をして自分のお店を出す傾向があると思います。客側も“あの店があるからわざわざ足を運ぶ”というイベント感を楽しむようになってきていると感じています」

新店の取材でよく「なぜここにお店を出したのですか?」と店主に質問すると、みなさん口をそろえて「人がよかったから」と答えるとのこと。街の規模やにぎわいの度合いに限らず、街に魅力があるかどうかの基準は、その街に根を張っている人が元気であることが重要のようだ。

街のライブ感や地元ならではのイベントが活性化のカギに


東京は海外からも多くの観光客が訪れる巨大都市。故に最新情報を簡単に習得することができる一方、同じ街に長期間滞在したり、何度も同じ場所を訪れるという機会は意外と少ない。加藤氏は自身の経験から、地元だからこそ知り得る情報を駆使したイベントの開催などが、街に人を呼び込むきっかけになるという。

「東京ウォーカー」編集長の加藤玲奈氏


「以前、恵比寿や代々木で地元の商工会が主催するはしご酒ツアーに参加したことがあります。ツアーで回るお店は地元の人がセレクト。初見では入らなさそうなお店も組み込まれた味わい深いコースになっており、街の魅力を再発見した気持ちになりました。老若男女問わず、自分たちの街を元気にするぞ!という意気込みや努力は、必ず外から来る人にもつながると思います。そういった元気な街を誌面で紹介するのが、『東京ウォーカー』の役割だと考えます」

多面的な魅力を持つ東京。加藤氏が話すように、“ここは自分の街”と思える場所を見つけることができたら、新たな東京を発見できるのかもしれない。

CRAING

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