松山ケンイチ×村川絵梨が「僕達急行~」&監督の故・森田芳光について語る!(1)

関西ウォーカー

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「間宮兄弟」(’06)など数々のヒット作を生み出してきた、日本を代表する監督・森田芳光。2011年に急逝した彼の遺作となったハートフル・コメディ「僕達急行 A列車で行こう」は、趣味の“鉄道”を通じ友情を育む不器用な2人の青年が、仕事や恋に人生を楽しむ姿をユーモアたっぷりに描く。“電車オタク”の1人・小町を演じる松山ケンイチと、小町のことが“少し好き”な同僚のみどり役の村川絵梨が作品と森田監督への想いを語ってくれた。

─ゆったりとした時の流れやユーモアなど、“これぞ森田ワールド”という作品になりましたが、お2人は森田監督の作品に何度か出演されて、実際にその世界を体感していかがでしたか?

松山「森田監督の作品で毎回思うことなんですが、他の現場でやってきたことが全然通用しないんです。それは森田監督がセリフの言い方だったり“間”にすごくこだわりがある方なので、演出を受けてやっとそれができるようになるんですよね。僕はこれまで3回、ご一緒させていただいたのですが、他の作品を終えて森田監督の現場に戻ってくるたびに“この間こそが森田監督だな”って思い出すんです。それだけ個性的で唯一無二の存在の方だと思います」

村川「森田監督は私にとって一瞬で、集中力と緊張感を与えてくださる存在。どんなに小さなことでも課題を投げられるので(笑)、つねに見てくださっている感じもあり、自分のアンテナを張っていなきゃいけないんです。現場でも監督のこだわりの部分に関してはすごい熱を持っていらっしゃって、私もそれに応えるのに必死でした。でも、現場に入ってそこまで細かく見てくださることがすごくありがたくもあり、うれしくもありましたね。感謝でいっぱいです」

─松山さん演じる小町と瑛太さん演じる、もう1人の“鉄道オタク”小玉との間には心地よい空気が流れていましたが、現場でどのように作り上げていきましたか?

松山「瑛太さん自身の空気感も大きいです。すごくやわらかい雰囲気の方で、それが小玉を通して出ているんだと思います。小玉と小町は“鉄道”という同じ趣味を持っているけれど、鉄道の好きなところや考え方も違う。それをお互いに否定も肯定もせず、ジャマをしないで自由にいられる関係ですが、瑛太さんがそうさせてくれたのかなとも思いますね。普段の僕はガツガツしゃべってしまうようなタイプなので小町とは違いますが(笑)、それでも瑛太さんは僕の話をよく聞いてくれて。森田監督の演出もあって全体的にやわらかい雰囲気は出せたんじゃないかなと思います」

─“すべてが上手くはまった”というシーンがあるそうですが…。

松山「小町が小玉の実家が営む工場の社宅に引っ越してきた時に、小玉のお父さんが来て“キャバクラに行こう”って言うシーンです。1カットで撮ったと思うんですが、セットにいた役者5人みんなにセリフがあると、すべては上手くいくことって難しいんです。でも、会話のテンポだったり全部が上手い具合にいって、自分自身が本当にそこで生活しているようなリアルささえ感じたんですよね。あのシーンは森田監督の作品のなかで自分が生活できていた瞬間でもありましたね。森田監督の“OK”の声の大きさも全然違いました(笑)」

【取材・文=リワークス】

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