【溝端淳平インタビュー:その1】蜷川幸雄が描くシェイクスピア・シリーズで女性役に!

関西ウォーカー

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蜷川幸雄がシェイクスピアの時代に演じられていたように、オールメール(男性俳優のみ)形式で描く、人気のシェイクスピア・シリーズ。その最新作「ヴェローナの二紳士」は、シェイクスピアが書いた最古のコメディと言われ、4人の若者たちが巻き起こす恋と友情と裏切りの物語だ。

ヴェローナから2人の紳士がミラノへやってくる。ヴァレンタイン(高橋光臣)は大公の娘シルヴィア(月川悠貴)と恋仲となるが、故郷に恋人ジュリア(溝端淳平)のいるプローティアス(三浦涼介)もシルヴィアに一目ぼれ。ジュリアは愛するプローティアスに会うため、男装してミラノへやってくるが…。

2013年、小次郎役で藤原竜也と共演した『ムサシ』に続き、蜷川作品は2度目の参加となる溝端淳平。初の女性役に挑む彼が本格的稽古の始まる寸前に来阪、作品への思いを語り、また吉本新喜劇ファンの一面も披露してくれた。

Q:2度目の蜷川作品ですね。

蜷川シェイクスピアに出ることは、俳優人生の目標でした。『ムサシ』で初めて蜷川さんの舞台に参加させていただき、「1度だけでは終わらないぞ、次はシェイクスピアを!」と望んでいましたが、こんなに早く叶いました。夢のようで、光栄です。

Q:女性役ですが?

最初は女性役と聞いてビックリしました。でも、高いハードルを与えていただけて感謝しています。未知の女性役に挑戦する経験をさせてもらえる。すごくドキドキするし不安でもありますけど、26歳になって、まったく自分の想像がつかないところにチャンスをいただけてうれしい。蜷川さんの愛情を感じています。僕がいま、普通にシェイクスピアをやるよりも、女性役をやった方が得るものも大きいんじゃないかなと。しかも今回は、蜷川さんが今までやったことのないシェイクスピアなので、それもありがたいです(※)。初演は、彩の国さいたま芸術劇場に出演者の手形が置かれるんですよ。

※彩の国シェイクスピア・シリーズは、蜷川がシェイクスピア全37作品を演出するシリーズ

Q:作品の印象は?

若い男女のよさも描きつつ、はかないものも冷静に見てる。命がけで愛することや、若い時の恋愛は心変わりするものとか、親友との友情とかが喜劇のなかに感じられます。ジュリアは聖女のような女性のなかに、生々しさや弱さといったリアリティがあり、応援したくなる。女性に共感してほしいですね。

Q:どのように役に立ち向かっていますか?

今回は女性役で、自分が女性として出す声も初めて聴くし、どう映るかもわからないし。稽古までは、自分の家で本を読んで自分の声をレコーダーで撮って、どの声が女性っぽいかなって日々でした。どこかで空きがあれば蜷川さんの別の作品の稽古場を見に行って、ちょっと落ち込んで帰って、家で台本読んで、みたいな(笑)。

でも、一度の本読み稽古だけで、蜷川さん組の常連のベテラン俳優さんたちが繰り出すセリフ劇に、すごくシェイクスピアな世界が現れていて。周りがすごくしっかり世界観を作ってくださる方ばかりなので、そこに飛び込んで行けばいいんだと思いました。

Q:蜷川さんの稽古は?

稽古から衣裳を着て、本番のセットを用意して。役者もそうですけど、あれだけ完成度の高い蜷川さんに応えるスタッフさんの力もすごい。蜷川カンパニーはものすごいプロ集団です。やりがいありますね。台本読むのにこんなに緊張して、稽古場行くのにこんなに緊張して、自分を追い込みながらっていう環境は、なかなかないですから。今の蜷川さんの稽古には、特に緊張感がある。稽古場の空気がすごいです。

※【その2】はコチラhttp://news.walkerplus.com/article/67202/

【取材・文=高橋晴代】

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