【WEB連載:はーこのSTAGEプラスVol.23】うめだ文楽 わかりやすく、楽しく、気軽に文楽を。本日、開幕です!

関西ウォーカー

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2015年春、初めて開催した話題の公演「うめだ文楽」の第2弾。大阪の民放5局が合同で企画・制作し、初心者でも楽しめる構成で文楽を応援する企画公演だ。便利な場所で、社会人にも観やすい時間に、また文楽の若手たちに芸を磨く場を。そして気軽に文楽を楽しんでほしいとスタートした「うめだ文楽」。

前回はアッと言う間にチケットが完売。「文楽は気になってたけど、まだ観たことがなかった、というOLさんたちが多くて喜んでいた」と、昨年もゲストで出演したわかぎゑふさん。会場のナレッジシアターは「とても観やすく、文楽が伝わりやすい大きさですね。初めて.観る方にはすごくいいと思います」と、文楽通の落語家・桂 南光さんが話す。

上演前にはこの2人をはじめ、文楽を愛するゲストと技芸員たちのトークショーがあり、解説も入って、身近で楽しく、わかりやすい工夫がなされています。今回は前回より1回多い6公演。日にちによってまだ余裕があるので、是非この機会に文楽デビューを! 

先日開かれた記者会見の模様から、今回の公演内容をご紹介します。

【知っておきたい文楽のこと】

太夫が語る浄瑠璃、三味線、3人の人形遣いが一体となった芸能で、人形浄瑠璃のこと。江戸時代以来、多彩な座(劇団)が登場し、幕末に中心となった大阪の「文楽座」から、「文楽」が人形浄瑠璃の代名詞に。文楽の構成メンバーは技芸員と呼ばれ、大阪では国立文楽劇場を拠点に、全国で活動している。

【興奮の記者会見】

会場は、公演が行われるナレッジシアター。記者席となる観客席に、民放5局の事業局長以下、事業部の人たちが全員集合! 民放5局の合同公演ってこういうことね! と、写真を撮りたいぐらい興奮しました。会見の舞台上には南光さんをはじめ、3人の技芸員さんたちと共に各局のキャラクターも全員集合! 毎日放送“らいよんチャン”、朝日放送“エビシー”、テレビ大阪“たこるくん”、関西テレビ“ハチエモン”、読売テレビ“ウキキ”。「いやぁ~、これ見るだけでもイベントになるやん」みたいな会見でした。

【演目のあらすじ】

「傾城阿波の鳴門(けいせいあわのなると)~十郎兵衛住家の段(じゅうろべえすみか)~」

阿波の十郎兵衛は、城主の盗まれた家宝の刀を探すため、盗賊に身を変えて妻・お弓と暮らしている。そんなある日、お弓ひとりの家に父母を探す巡礼中の幼い女の子が訪れる。そしてその少女は、お弓は国に残した娘・おつるとわかるが、自分たちは盗賊の身、何も言わず帰してしまう。しかし、二度と会えないのではという想いに、お弓は娘のあとを追ってしまう…。 

【演目について】

「巡礼にご報謝~」「ととさんの名は十郎兵衛~」…この有名なフレーズに、もうTHE文楽、と言える作品。人形遣いの吉田幸助さんは、「うめだ文楽」のまとめ役的リーダーで、前回の公演を成功させた立役者の一人。「2回目が大事だと思うので、感動していただける演目を選びました。良く知られている、わかりやすい演目ですしね。徳島のものと思われている方も多いのですが、大阪・玉造が舞台の話です。ところが大阪ではあまり上演されることがなくて。ここでしか観られない演目です」と話す。三味線の鶴澤寛太郎さんも前回に引き続きの出演だが「初めての演目。いちから稽古します」と意気込みを語った。

【みなさんの意気込み】

太夫の竹本小住大夫さんは、今回が初参加。「60分前後の大曲を1日2回3日間、想像がつかない未知の世界ですが、体当たりでやらせていただきます。いい修行になると思います。トークショーも経験ないですし、千秋楽まで死なないように(笑)」とジョークたっぷりにコメント。

「背伸びどころかジャンプするような演目を務めさせていただき、未知の経験でした。2年連続のチャンスをいただいて身の引き締まる思いと、またしんどい思いをするのかと(苦笑)」と寛太郎さん。でも「3日間継続して舞台に立てることは、とてもありがたいです。初めての方にも文楽ファンの方にも、どちらにも喜んでいただけたらうれしいですね」と期待も述べた。

幸助さんは「前回カーテンコールで大きな拍手をいただき、やっている方も感動しました。今回は6回やることになり、また力を合わせて頑張っていきたい。今までやっていないものに挑戦する若い座組です。若いエネルギーだけで芝居をしているのを、若い人たちに観ていただきたいですね」と話し、南光さんも「若手に機会を与えてあげるためにも公演を続けてほしい」とエールを贈った。

取材・文=演劇ライター・はーこ

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