【WEB連載:はーこのSTAGEプラスVol.29】劇団四季『キャッツ』スタート!猫たちの劇場で存分に楽しむ!

関西ウォーカー

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伝説のミュージカル『キャッツ』が、7月16日に大阪四季劇場で幕を開けた。大阪公演は13年ぶり、4度目の上演。発売初日でいきなり9万3000枚を突破したため、公演期間を延長、開幕前に2017年3月までの分が発売された。さすが『キャッツ』。この期待に応える熱い舞台が、日々、繰り広げられている。

【物語】

舞台は都会のゴミ捨て場。満月の輝く夜、猫たちが集まってくる。年に1度、“ジェリクルキャッツ”が選ばれる舞踏会の日だ。“ジェリクルキャッツ”とは、人間に飼いならされることなく、したたかに生き抜き、自らの人生を謳歌する強靭な思想と夢幻の個性、行動力を持つ猫のこと。猫たちは、各々の人生を歌い踊り、アピールする。最も純粋なジェリクルキャッツに選ばれた猫は、天上に上り、新しい人生を生きることを許されるのだ。夜明けが近づくとき、長老猫が選んだ、ただ1匹の猫とは…。

【作品の魅力】

劇団四季はこれまでに多くの作品を上演して来た。好きな作品の優先順位は、観た人の数だけ様々。が『キャッツ』は、とても四季らしい作品だ、と今回改めて感じた。オリジナル作ではないのに、まるでオリジナルのように。劇場のあちこちに神出鬼没に登場するしなやかな猫たち。鉄道猫スキンブルシャンクスが、マジック猫ミストフェリーズが、ごきげんな楽曲に乗って飛び跳ねる。個性的な猫たちの生きざまは、私たち人間に人生の真の意味を問う。

群舞の見事さ、圧倒的な歌唱力、客席を巻き込む巧みで楽しい演出、心に響くテーマ性…観客を魅了するそれらは、ミュージカルの可能性を高レベルで体現する、まさに四季の真骨頂である。劇場全体を巻き込んで若い俳優たちのパワーが炸裂する、生でしか味わえないエンターテインメントの魅力がここにある。

【劇場空間のこと】

劇場全体が都会のゴミ捨て場となっている“キャッツ・ワールド”。今回は座席の最前列から3~4列が取り払われ、約160席少ない。そのため、より濃密感がある。また、2階席からでも舞台を近く感じられる設計は四季劇場の特長。今回、『キャッツ』開幕初日の観劇に見事当選、初めて2階席から観た四季ファンの女性(36才)に話を聞いた。

「2階に続く通路から、いろんな役の猫たちが出て来てくれて楽しい。何度も『キャッツ』を観てきたけれど、舞台上に絵が描かれていたり、これまで観れなかったところも観ることが出来て良かった」。おばさん猫のジェニエニドッツがお気に入りだ。

【託児所もあって安心】

小さい子がいると、劇場へ出掛けにくくて…というママにも、劇団四季の公演は安心。

前出の女性は、1歳9か月の男の子を預けてご主人と2人で観劇。「預けていた間は一切泣かず、ほかの3~5歳の子たちと仲良く遊んでいたようです」。開演30分前に預け、公演終了後30分以内に迎えに行く。「近いですけど、ダッシュで行きます(笑)」。

劇団四季が紹介してくれる大阪公演の託児所は、大阪四季劇場の隣のハービスPLAZA5階にある「キッズスクウェア ハービスOSAKA」(TEL:06-6343-7530 11:00~16:00)。原則として0~6歳児(小学校入学前まで)を一時預かりしてくれる。一般は4000円、「四季の会」会員は3000円。公演前日16:00までに予約を入れればOKだ。問い合わせ:劇団四季関西営業部(TEL:06-4796-6600)。

【“ご当地ゴミ”ツアーを楽しむ】

場内を飾るゴミのオブジェは猫目線で作られ、実物の3~5倍の大きさ。その数、数千個。ゴミは人間たちの思い出そのもの。『キャッツ』の代表曲“メモリー”で歌われる「思い出をたどって新しい命を得る」というメッセージが、ゴミに反映されている。って、知ってた??大震災後のがれきにある、生活していた人たちの思い出。昭和の時代にあったもの…。舞台美術家・土屋茂昭さんの超こだわりがゴミの1個1個に生かされている。

その中でもお楽しみは、タコ焼き器などの“ご当地ゴミ”。今回は約20個が許可を得て飾られている。関西ウォーカーもある。とある記者の人に「いつの発売号?」と聞かれたけど、発売してませんから。表紙が『キャッツ』の特別号なわけで(笑)。

早めに会場に行って探してみよう。ねらい目は休憩時間だ。2階にしかないものもあり、一気に全部見つけるのは至難の業だけど、頑張って探したい人に20個のゴミの一部を紹介! 『キャッツ』は何度でも楽しみたい作品、少しずつ見つけよう。

●阪神百貨店のロゴ入り紙袋 ●阪神タイガースの応援バット、マグカップ ●串カツ・だるまの持ち帰り用箱、露店用紙コップ ●蓬莱の豚まんのパッケージ ●通天閣のクラフトペーパー ●ビリケンさんのビール ●関西ウォーカー(『キャッツ』特別版)ほか 

演劇ライター・はーこ

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