映画「CUTIE HONEY-TEARS-」石田ニコルインタビュー

世代を越えて愛され続ける永井 豪原作のセクシーアクション「キューティーハニー」をもとに、SFアクションとして生まれ変わった映画「CUTIE HONEY –TEARS-」が10月1日に公開された。本作では、AIに支配された近未来を舞台に、女性型アンドロイド・キューティーハニーこと如月 瞳と世界を管理・支配しているアンドロイド・ジルとの戦いが描かれる。歌手や女優として活躍している西内まりやがヒロインの如月 瞳、モデル・女優として活躍中の石田ニコルが巨悪のヒロイン・ジルを演じる。本作の見どころから、ジルという悪役を演じるにあたってのこだわりまで、石田ニコルに話を聞いた。

――演じられたジルは、本作のストーリーの中でどういった存在ですか？

「ジルは敵役ですが、ただただ悪い存在というわけではありません。近未来の世界を管理するアンドロイドとして、必要なものかどうか判断して利用したり排除しなければいけない。そんな彼女なりの正義をしっかりとみせられるように演じるうえでは意識しました」

――役作りにあたって、モデルで培ってきたスキルが生かされた部分などありましたか？

「感情のない機械だからといって、ロボットみたいに動くわけにもいかないと思うんです。なので、どうすれば“モノ”に見えるのか、鏡と向き合って表情や動き、見え方を模索していきました。そういうアプローチは、モデルのお仕事とリンクすることも多かったですね。逆に演技で勉強した表現力をモデルのお仕事で使うこともあったりするので、すごく相乗効果になっています」

――ジルの衣装がとても印象的でした。コンセプトなど、石田さんから見たポイントなどあればお聞かせください。

「今回の『キューティーハニー』は、お色気要素を封印しているのですが、私としてはやはり、お色気の要素がひとつはほしかったんですよね。だから断られてもいいという覚悟で、本来の衣装よりも胸元をざっくりと広げてもらって、胸の谷間が見えるように提案しました。結果的に採用してもらえて、お色気要素としてはもちろん、ジルの“強さ”を表現する一部になったと思います。ほかにも、リップはちょっと暗めの赤にしたいとか、メイクも相談しながら決めていきましたね。感情がない役柄だからこそ、そういった衣装やメイクが“強さ”を見せていくポイントになったと思います」

――キレのあるアクションシーンは迫力満点でした！

「アザができたり筋肉痛で大変でしたが、念願のアクションができてうれしかったです。特に、ワイヤーアクションのシーンはアンドロイドの戦いを描くうえでなくてはならない要素に。とにかくアクションが見どころの新しい『キューティーハニー』ではありますが、人の持っている愛情だったり優しさ、繊細さをしっかりと感じてもらえる作品になっていると思います。アクションをたっぷりと楽しんでもらいつつ、アンドロイドと共存している世界だからこそ、他人に関心をもつ大切さだったり、感情の繊細さも感じ取ってもらえたらうれしいです！」

映画「CUTIE HONEY –TEARS-」は、梅田ブルク7ほか全国の公開劇場で上映中。

【取材・文＝関西ウォーカー編集部/大西健斗】

大西健斗