フィギュアスケート・全日本ジュニアはアイスダンスも魅力的!

東京ウォーカー(全国版)

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11月18~20日の日程で、月寒体育館(北海道札幌市)にて全日本ジュニア選手権が開催される。スター選手揃いの男子、女子に当然注目が集まるのだが、今年はアイスダンスも面白い。オリンピックで団体戦が正式種目として採用された影響もあり、今年の全日本ジュニアには6組のカップルがエントリーしている。その中から二組をご紹介したい。

世界基準のアイスダンスへ!深瀬理香子・立野在組


夏場には調整で苦労したようだが、現在は順調に調子を上げてきている


今季でカップル結成から3シーズン目。昨シーズンは世界ジュニアでもフリーに進むことが出来、世界での活躍を見据えている彼らにとって、全日本ジュニアは通過点のように見えるかもしれない。が、夏場には深瀬選手の怪我があり、思うように調整が進まない時期もあったのだ。JGP横浜大会は、実は何とか試合に間に合った状態だった。

深瀬「怪我の後、練習し始めは不安でしたが、ひとつずつ出来ることをやっていくしかなかった。あとは、(立野)在についていくようにしていたら何とかなった、のかな?」

立野「僕としては、今やれることは出来たかな、あとは練習量を増やして仕上げていきたい。今の段階としてはしっかり納得しています。アグノエル先生からは、『Easy、簡単にやりなさい』とアドバイスをされました。これからは、基礎的なスケーティング、スピード感、表現、ユニゾン、コネクション、こういったところを改善していきたいです」

この時点としては二人にとって精一杯の演技だったのだろう。ミスはあったものの、それを引きずることのない、明るい表情が印象的だった。その後、エストニア大会でも健闘を見せ、東日本ジュニアアイスダンスの試合に臨んだ。

この試合では、練習を通してとても良いダンスを披露していたのだが、あろうことか本番だけ、ツイズルでミスをしてしまった。

立野「練習はとても良かったんですが、考え過ぎて失敗しました。ツイズルの入りで距離が開いてしまったので、それを近づけようとしたんです」

このようなミスはあったものの、JGP横浜大会とは比較にならないほど良くなっていたのが印象的だ。

立野「横浜の後に、先生にブラッシュアップしてもらったんです。しっかり準備して、かみ合ってきました」

この試合で立野選手はあまり緊張していなかったという。彼は「緊張すると表情がこわばる」のだそうだ。だが立野選手に言わせると深瀬選手は「緊張してても笑う。普段からずっと笑ってる」とのことだ。この二人のやり取りを見ていても、普段から良い雰囲気のチームなのだろうと感じる。技術的にも確実に進歩が見られる。

深瀬「ツイズルの距離感、ホールドしてないときのミッドラインの距離感も、昨シーズンよりは良くなっている実感があります」

昨シーズン、世界ジュニアの大舞台を経験できたことも、二人の進歩に大きな影響を及ぼしたようだ。

深瀬「世界ジュニアを経験したことは私にとっては大きかった。出ただけ、のような感じでしたが、あれを経験する前と後とでは大きく変わりました。今季の世界ジュニアでの目標は、(技の)レベル、GOE(出来栄え点)を去年よりも上げることです」

立野「ショートを通過出来たというのは自信になりました。これからもしっかり調整して、大会に行ったら楽しむ、ということを大切にしたいです。もちろん大会で楽しむためには、しっかり技術を身につけなければいけません」

彼らは現在、モントリオールで世界のトップ選手達と共に練習している。さぞかし刺激を受けていることだろうと、トップ選手達のいいところ、真似したいところを挙げてもらった。

深瀬「それぞれが他の人と違ういいところがあります。テッサ(・バーチュー)だったら踊るところ。ガブリエラ(・パパダキス)だったら表現とスピード。マディソン(・ハベル)だったら強い女の人。皆いいところばかりです」

立野「ザカリー(・ダナヒュー)のリードです。“リードが見える”というところを尊敬しているので、そこを真似したい」

世界基準のアイスダンスを目指して、進歩を続ける二人に是非声援を送ってほしい。

折原裕香・森望組


折原・森組、フリーダンスの演技


この夏にも取材させてもらった二人だが、その頃に比べてずいぶんと練習は進んだ印象だ。

森「相当練習しました。ただ今回は転倒してしまったし、細かなミスがいくつかありました。スピンは今後の課題ですね」

夏の時点では、来季のプランは決まっていない様子だった。特に森選手が、アイスダンスに専念するかどうかを決めかねているようだったが、改めて聞いてみると

森「大分、気持ち的にアイスダンスに熱が入ってきて、もっともっと上手くなりたいという気持ちが日に日に増しているので、先を見据えて頑張っていきたいです。まだ決め切れていないところもありますが、少しずつ気持ちは固まってきています」

二人の年齢差がエントリーできるクラスに影響を及ぼすのだが、その点については、

森「来年はまだギリギリジュニアに出られるんです。来季のうちに、シニアに上がってもやっていける力を付けたい」

と、カップル継続を見据えて努力を続ける方向に向かっているようだ。上半身の動き、そして表現は元より素敵な二人だ。ここにアイスダンスらしい足元の技術が加わってほしい。折原選手も「もっとダンスらしいステップが出来るようになりたい。レベルを取れるように基礎練習をしっかりやっていきたいです」と意欲を見せていた。楽しみなカップルを、来季以降も見られそうな様子で嬉しい限りだ。

※全日本ジュニア【男子編】へ続く 【東京ウォーカー/取材・文=中村康一(Image works)】

編集部

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